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きゅうりの肥料は鶏糞でOK!🌱 プロ農家も実践する正しい使い方と施肥量を完全解説

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きゅうりの栽培で肥料選びに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。特に鶏糞は、窒素3%、リン酸6%、カリウム3.5%、カルシウム11%と、キュウリの生育に必要な栄養素をバランスよく含んでいる優れた有機肥料です。しかし、使い方を誤ると肥料焼けを引き起こす可能性もあるため、正しい知識が必要となります。

鶏糞は牛糞や豚糞と比べて分解が早く、即効性があるのが特徴です。そのため、元肥としてだけでなく追肥としても利用できます。この記事では、キュウリ栽培における鶏糞の効果的な使い方から、プランター栽培での施肥方法、他の有機肥料との組み合わせまで、詳しく解説していきます。

この記事のポイント!

  1. キュウリ栽培における鶏糞の基本的な特徴と効果
  2. 元肥と追肥それぞれの正しい使用方法と適切な量
  3. 肥料焼け防止のための具体的な施肥テクニック
  4. プランター栽培と露地栽培それぞれの鶏糞の活用法

きゅうりの肥料に鶏糞を使うメリットとデメリット

  1. 鶏糞は果菜類の肥料として最適な理由
  2. 鶏糞の3つの特徴と肥料効果
  3. 元肥と追肥での使い分け方と適切な量
  4. 肥料焼けを防ぐための正しい施肥方法
  5. プランター栽培での鶏糞の使い方
  6. 他の有機肥料との組み合わせ効果

鶏糞は果菜類の肥料として最適な理由

鶏糞は、キュウリなどの果菜類の栽培に特に適した肥料です。その理由は、窒素、リン酸、カリウムがバランスよく含まれているためです。特に窒素約3%、リン酸約6%、カリウム約4%という配合は、キュウリの生育に必要な栄養素の比率に近いものとなっています。

さらに、カルシウムも約11%含まれており、これは果菜類の生育に重要な要素となっています。カルシウムは植物の細胞壁を強化し、丈夫な茎や実の形成を助ける働きがあります。

鶏糞は同じ家畜糞類の中でも、牛糞や豚糞と比較して肥料成分が豊富です。農林水産省の調査によると、牛糞の窒素が1.9%、豚糞が3.0%なのに対し、鶏糞は3.2%と最も高い数値を示しています。

また、鶏糞は有機物としての性質も持ち合わせているため、土壌の物理性を向上させる効果もあります。具体的には、通気性、排水性、透水性、保水性などを改善し、土壌環境を整えてくれます。

土壌環境が改善されることで、ミミズなどの小動物やセンチュウなどの微生物の多様性も高まり、病害虫の発生を抑制する効果も期待できます。これらの特性により、鶏糞は果菜類の栽培において理想的な肥料といえます。

鶏糞の3つの特徴と肥料効果

鶏糞は家畜糞類の中でも特徴的な性質を持っています。まず一つ目の特徴は、肥料成分の含有量の豊富さです。窒素、リン酸、カリウムなどの主要な栄養素が、牛糞や豚糞に比べて多く含まれています。これにより、キュウリの生育に必要な栄養をしっかりと供給できます。

二つ目の特徴は、分解速度の速さです。家畜糞類の中で最も早く分解されるため、植物への即効性が高いことがわかっています。そのため、追肥としても利用できる特徴があります。一方で、牛糞や豚糞は分解が遅いため、主に元肥として使用されます。

三つ目の特徴は、入手のしやすさと経済性です。鶏糞は200~500円/10kg程度で購入でき、化学肥料の代替として使用することで資材費用を抑えることができます。ホームセンターなどで手軽に購入できるのも大きな利点です。

肥料効果については、キュウリのような果菜類の生育に特に有効です。窒素とリン酸が豊富に含まれているため、初期生育から実つきまでをサポートします。また、カリウムも適度に含まれているため、果実の肥大や品質向上にも効果があります。

ただし、未熟な鶏糞を使用すると、アンモニアガスが発生して根を傷めてしまう可能性があります。そのため、必ず完熟した発酵鶏糞を使用することが重要です。また、使用量が多すぎると肥料焼けの原因となるため、適切な量を守る必要があります。

元肥と追肥での使い分け方と適切な量

家庭菜園でキュウリを育てる場合、元肥として鶏糞を使用する際は、1㎡あたり300g~500gを目安に施用します。施肥のタイミングは、定植の1週間前が推奨されています。これにより、定植時には適度な養分が供給される状態となります。

追肥として使用する場合は、1㎡あたり100g~200gを目安に施肥します。ただし、追肥の際は必ず発酵済みの鶏糞を使用する必要があります。根から20cm~30cm程度離れた位置に、溝を掘って埋め込むように施肥するのがポイントです。

定植後の追肥のタイミングは、2週間後から開始し、その後は15~20日おきに行います。ただし、生育状況を見ながら量を調整することが重要です。草勢が強すぎる場合は量を減らし、弱い場合は若干増やすなどの調整が必要となります。

プランター栽培の場合は、露地栽培よりも少なめの量で十分です。また、プランターでは根域が限られているため、肥料焼けには特に注意が必要です。根に直接触れないよう、土とよく混ぜ合わせて使用することが大切です。

施肥量については、土壌の状態や前作の状況によっても調整が必要です。特に初めて使用する場合は、推奨量の半分程度から始めて、植物の反応を見ながら徐々に調整していくことをお勧めします。

肥料焼けを防ぐための正しい施肥方法

鶏糞を使用する際の最大の注意点は、肥料焼けの防止です。肥料焼けを防ぐためには、まず完熟した発酵鶏糞を使用することが重要です。未熟な鶏糞は分解の過程でアンモニアガスを発生させ、根を傷める原因となります。

施肥位置も重要で、キュウリの根から20cm~30cm程度離れた位置に施肥します。これは、根が伸びていく先に肥料を置くことで、効率的な養分吸収を促すためです。マルチ栽培の場合は、マルチの下に入れることで、肥料の効果を安定させることができます。

土とのなじみも大切なポイントです。鶏糞を施用した後は、必ず土とよく混ぜ合わせます。特に追肥の場合は、溝を掘って鶏糞を入れた後、必ず土で覆い、さらに水を与えて土となじませることが重要です。

温度管理も肥料焼け防止に重要です。気温が高い時期は分解が早まるため、通常よりも施肥量を若干減らす必要があります。また、乾燥時は肥料成分が濃縮されやすいため、適度な水分管理も欠かせません。

石灰との併用にも注意が必要です。鶏糞に含まれるカルシウムと石灰が重なると、アンモニアガスが発生しやすくなります。そのため、石灰質資材を使用する場合は、時期をずらして施用することをお勧めします。

プランター栽培での鶏糞の使い方

プランター栽培では、容器の大きさに応じて施肥量を調整する必要があります。一般的な家庭菜園用のプランターの場合、元肥として20cc程度の鶏糞を用土とよく混ぜ合わせて使用します。これにより、キュウリの初期生育に必要な養分を確保できます。

追肥は、生育状況を見ながら2週間~1ヶ月おきに行います。プランターの場合、根域が限られているため、一度に与える量は控えめにする必要があります。1回の追肥量は10cc程度を目安とし、株元から少し離れた位置に、浅く溝を掘って施用します。

水はけの確保も重要です。プランターの底には必ず排水穴があることを確認し、鉢底石などを敷いて排水性を確保します。これにより、肥料成分の過度な集中を防ぎ、根腐れのリスクを軽減できます。

培養土を使用する場合は、最初から肥料が含まれているものもあるため、鶏糞の使用量を調整する必要があります。元肥として鶏糞を使用する場合は、培養土の肥料分を考慮して、通常の半分程度に抑えることをお勧めします。

温度管理も重要なポイントです。プランターは地温の変化が大きいため、夏場は根域の温度上昇に注意が必要です。マルチングや日よけなどを活用して、地温の上昇を抑制することで、肥料の効きすぎを防ぐことができます。

他の有機肥料との組み合わせ効果

鶏糞は、油かすや堆肥など他の有機肥料と組み合わせることで、より効果的な栽培が可能になります。特に油かすは、鶏糞1に対して0.5程度の割合で混ぜることで、バランスの良い肥料効果が得られます。窒素分の補給と持続性の向上が期待できます。

堆肥との組み合わせも効果的です。特に馬糞堆肥は、通気性や保水性に優れているため、鶏糞と相性が良いことがわかっています。バーク材を含む馬糞堆肥は、土壌の物理性を改善し、好気性バクテリアの活動を促進する効果があります。

栽培期間中は、化成肥料と併用することも可能です。特に実つきの時期には、カリウム分を補給するために、NK化成肥料を追肥として使用することで、果実の肥大と品質向上を促すことができます。

ただし、肥料の組み合わせには注意も必要です。特に石灰質の資材との併用は避けるべきです。アンモニアガスの発生を促進し、根を傷める原因となる可能性があるためです。

このように、他の肥料との適切な組み合わせにより、キュウリの生育をより効果的にサポートすることができます。各肥料の特性を理解し、栽培目的に合わせて使い分けることが重要です。

きゅうり栽培における鶏糞肥料の実践的な使用法

  1. 栽培開始前の土作りと鶏糞の使い方
  2. 定植後の追肥タイミングと施肥位置
  3. 露地栽培とプランター栽培での施肥量の違い
  4. 完熟鶏糞と生鶏糞の違いと使い分け
  5. 効果的な追肥のコツと注意点
  6. まとめ:きゅうり栽培で鶏糞を活用するポイント

栽培開始前の土作りと鶏糞の使い方

キュウリの栽培を始める前の土作りは、苦土石灰をまいて深く耕すことから始めます。植え付け予定の2~3週間前に苦土石灰を施用し、土壌のpH調整を行います。その後、1週間前には牛ふん堆肥と発酵鶏糞をまいて再度よく耕します。

畝立ての際は、水はけと通気性の良い土づくりを心がけます。堆肥を土に入れてよく耕し、団粒構造にすることが重要です。これにより、キュウリの根が健全に発達できる環境が整います。

乾燥鶏糞を使用する場合は、植え付けの1ヵ月前に散布する必要があります。施肥量は土壌環境や肥料成分量によって変わりますが、1㎡あたり牛糞堆肥2kg、鶏糞150g程度を目安とします。

マルチ栽培を行う場合は、鶏糞を土とよく混ぜ合わせてから、マルチを張ります。これにより、肥料の効果が安定し、雑草の発生も抑制できます。また、土壌水分の保持にも効果的です。

土作りの際は、土壌の状態をよく観察することが大切です。特に前作で肥料過多だった場所では、鶏糞の量を控えめにする必要があります。きめ細かな土壌管理が、その後の栽培の成否を左右します。

定植後の追肥タイミングと施肥位置

定植から2週間後を目安に、最初の追肥を開始します。この時期は、キュウリの根が活発に伸長し始める時期で、養分需要が高まってきます。追肥は株元から20~30cm離れた位置に、円を描くように施します。

2回目以降の追肥は、15~20日おきに実施します。畝の両肩に、やや内側に溝を掘って施肥するのが効果的です。この際、根を傷つけないよう注意深く作業を行います。マルチ栽培の場合は、マルチの端をめくって施肥します。

追肥量は、1株あたり鶏糞20ccを目安とします。ただし、草勢や気温などの環境条件によって適宜調整が必要です。施肥後は必ず土をかぶせ、軽く水をやって肥料を土となじませます。

生育期間中は、定期的な追肥を継続することが重要です。特に果実の肥大期には、カリウムの需要が高まるため、安定した養分供給が必要になります。追肥は栽培終了まで、継続的に行います。

追肥作業の際は、必ず発酵済みの鶏糞を使用します。未熟な鶏糞は、アンモニアガスによる根傷みを引き起こす可能性があるためです。また、施肥後は適切な水分管理を行い、肥料の効果を最大限に引き出すことが重要です。

露地栽培とプランター栽培での施肥量の違い

露地栽培では、広い根域を活用できるため、比較的多めの施肥が可能です。元肥として1㎡あたり300~500gの鶏糞を施用し、追肥は100~200g程度を目安とします。土壌の緩衝能力が高いため、多少の施肥量の変動にも対応できます。

一方、プランター栽培では、根域が限られているため、施肥量を慎重に管理する必要があります。元肥は20cc程度、追肥は10cc程度と、露地栽培より少なめに設定します。培養土を使用する場合は、さらに量を調整する必要があります。

露地栽培では、土壌深くまで根を張ることができるため、深めの施肥も効果的です。一方、プランターでは表層での施肥が基本となり、肥料の流亡にも注意が必要です。

環境条件による影響も、栽培方法によって異なります。露地栽培では自然の気候変動の影響を受けやすい一方、プランター栽培では水分管理や温度管理がしやすいという特徴があります。

施肥設計は、それぞれの栽培方法の特性を理解した上で行うことが重要です。特に初めて栽培する場合は、推奨量の半分程度から始めて、植物の反応を見ながら徐々に調整していくことをお勧めします。

完熟鶏糞と生鶏糞の違いと使い分け

完熟鶏糞は、3~6ヶ月程度の発酵期間を経て製造されます。この過程で、アンモニアガスの発生が抑えられ、肥料成分が安定化します。完熟鶏糞は臭いが少なく、追肥としても使用可能です。

生鶏糞は、未発酵のため強いアンモニア臭があり、直接使用すると根を傷める可能性が高くなります。そのため、必ず完熟させてから使用する必要があります。発酵過程では、切り返しを行いながら均一に発酵させることが重要です。

市販の鶏糞肥料には、粉状、粒状、ペレット状など様々な形状があります。特にペレット状に加工された製品は、取り扱いが容易で、肥効も安定しています。主に東商などのメーカーから販売されている発酵鶏糞は、N-P-K=4.3-2.5-2.1などの成分バランスで製造されています。

完熟鶏糞は、菜園、庭木、花壇、鉢、プランターなど幅広い用途に使用できます。また、元肥、追肥、寒肥、お礼肥など、様々なタイミングでの施用が可能です。

生鶏糞を自家製堆肥として活用する場合は、他の有機物と混ぜ合わせて完熟させることが重要です。腐葉土や米ぬかなどを混ぜることで、より質の高い堆肥を作ることができます。

効果的な追肥のコツと注意点

効果的な追肥は、キュウリの生育状況をよく観察することから始まります。葉色が薄くなったり、新葉の展開が遅くなったりした場合は、追肥のタイミングと考えられます。追肥は定植2週間後から開始し、その後は15~20日おきに実施します。

追肥の位置は非常に重要です。株元から20~30cm離れた場所に、円を描くように施肥します。これは、根が伸びていく先に肥料を置くことで、効率的な養分吸収を促すためです。溝を掘って埋め込む方式が一般的で、深さは10~15cm程度が目安です。

水分管理も追肥効果を左右する重要な要素です。追肥後は必ず水をやり、肥料を土となじませます。ただし、水のやりすぎは肥料の流亡を招くため、適度な量を心がけます。マルチ栽培の場合は、マルチの下で保湿効果が得られます。

気温による分解速度の違いにも注意が必要です。夏場は分解が早まるため、通常よりも施肥量を若干減らす必要があります。また、低温期は分解が遅くなるため、施肥間隔を調整することも検討します。

追肥作業では、肥料の種類や量だけでなく、作業のタイミングも重要です。朝夕の涼しい時間帯に作業を行うことで、アンモニアガスの発生を抑制でき、より効果的な施肥が可能になります。

まとめ:きゅうり栽培で鶏糞を活用するポイント

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. 鶏糞はN-P-K比が3:6:3.5で、キュウリの栽培に適した栄養バランスを持つ
  2. 完熟した発酵鶏糞を使用することで、アンモニアガスによる根傷みを防止できる
  3. 元肥は1㎡あたり300~500g、追肥は100~200gが基本的な施用量である
  4. 追肥は定植2週間後から開始し、15~20日おきに実施する
  5. 施肥位置は株元から20~30cm離すことで、効率的な養分吸収を促進する
  6. プランター栽培では露地栽培の3分の1程度に施肥量を抑える
  7. 追肥後は必ず水をやり、肥料を土となじませることが重要
  8. 夏場は分解が早まるため、施肥量を通常より控えめにする
  9. 石灰質資材との併用は避け、使用する場合は時期をずらす
  10. 油かすや堆肥との組み合わせで、より効果的な栽培が可能
  11. マルチ栽培では、マルチの下に施肥することで効果が安定する
  12. 定期的な追肥継続が、安定した収穫につながる