アシックスの安全靴は作業現場で愛用される高品質なシューズですが、長期間使用していると様々な箇所に不具合が生じることがあります。特にBOAフィットシステムを搭載した安全靴では、ワイヤーが切れたりダイヤルが破損したりするトラブルが発生することがあり、多くの方が修理方法について悩まれています。
アシックスでは、ウォーキングシューズについては公式の修理サービスを提供していますが、安全靴(ワーキングシューズ)については基本的に修理サービスを行っていません。しかし、BOAフィットシステムについてはBOA社の保証制度により、無償で修理キットを取り寄せることが可能です。この記事では、アシックス安全靴の修理に関する詳細な情報と、具体的な対処方法について包括的に解説します。
この記事のポイント |
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✅ アシックス安全靴の修理可能性と公式サービスの範囲 |
✅ BOAワイヤー交換の無償修理キット申請方法 |
✅ 修理料金の相場と修理期間の目安 |
✅ 修理できないケースと代替手段の選択肢 |
アシックス安全靴修理の基本情報と対処方法
- アシックス安全靴修理は公式サービスとBOA保証で対応可能
- 修理可能な箇所はソール関係とアッパー関係に分類される
- 修理料金は部位により1,320円から14,300円まで幅がある
- 修理期間は約2週間から5週間程度かかる
- BOAワイヤー修理は無償で修理キットを取り寄せできる
- 修理申し込みは公式サイトから品番・色番検索で確認可能
アシックス安全靴修理は公式サービスとBOA保証で対応可能
アシックスの安全靴修理について、まず理解しておくべき重要な事実があります。アシックスのワーキングシューズ(安全靴)については、公式の修理サービスは提供されていません。アシックス公式サイトのFAQにも明記されているように、「ソールの貼替えなど、当社ワーキングシューズは修理することができません」となっています。
しかし、BOAフィットシステムを搭載した安全靴については話が別です。BOA社が提供する「BOAライフタイム保証制度」により、ダイヤルやワイヤーレース(ワイヤー)の修理キットを無償で取り寄せることができます。この保証制度は、BOA搭載製品が安全に使用されている製品寿命の期間中に適用されます。
🔧 BOA保証制度の対象範囲
対象部品 | 保証内容 | 申請方法 |
---|---|---|
ダイヤル | 無償交換 | BOA公式サイト |
ワイヤーレース | 無償交換 | オンライン申請 |
レースガイド | 対象外 | – |
マウント部分 | 対象外 | – |
一方、アシックスウォーキングシューズについては充実した修理サービスが提供されています。これは安全靴とは別カテゴリーの商品であり、独自の規格で製造されているため、一般の靴修理店では対応できないのが特徴です。アシックスウォーキングの修理サービスでは、オールソール取り替えからヒールプラグ交換、仕上げ直しまで幅広い修理メニューが用意されています。
BOA保証制度を利用する場合、修理キットには交換用のワイヤー、ダイヤル、専用工具、交換説明書が含まれており、特別な技術がなくても自分で交換作業を行うことが可能です。ただし、保証されるダイヤルやワイヤーレースのカラーはブラックのみとなっており、元の色を選ぶことはできません。
修理可能な箇所はソール関係とアッパー関係に分類される
アシックスウォーキングシューズの修理サービスでは、修理箇所が大きくソール関係とアッパー関係、そして中敷・仕上げ関係に分類されています。この分類は安全靴を修理に出す際の参考にもなります。
📋 修理箇所の分類と内容
分類 | 修理内容 | 特徴 |
---|---|---|
ソール関係 | オールソール取り替え、ヒールプラグ取り替え、圧着修理 | 歩行に直接影響する重要部位 |
アッパー関係 | 腰裏補修、ストラップベルト修理 | 履き心地と外観に関わる部位 |
中敷・仕上げ関係 | 中敷取り替え、ヒモ取り替え、仕上げ直し | メンテナンス性の高い部位 |
ソール関係の修理では、最も大規模なオールソール取り替えから、部分的なヒールプラグ取り替えまで対応しています。オールソール取り替えは靴の構造を大きく変更する作業のため、修理は1回限りという制限があります。これは修理によるシューズ本体への負担が大きく、アッパー(甲被)とソールの接着強度を維持するためです。
圧着修理は、アッパーとソールの部分的なはがれを修理する作業で、比較的軽微な不具合に対応します。この修理は革が切れている箇所や欠損している箇所がある場合は実施できません。
アッパー関係の修理では、特に腰裏補修が重要です。これはかかと部の破れた箇所を補修する作業で、安全靴でもよく発生する不具合です。ただし、かかと内部の硬い芯材部分が破損した場合は修理を受けることができません。
🛠️ 修理対象外となる代表的なケース
- 革の欠損または切れがある場合
- 著しい摩耗がある場合
- 他店での修理痕跡がある場合
- GORE-TEXなど特殊素材の機能保証が困難な場合
修理料金は部位により1,320円から14,300円まで幅がある
アシックスウォーキングシューズの修理料金は、修理内容により大きな幅があります。最も安価な仕上げ直しは**1,320円(税込)から、最も高額なオールソール+スカート取り替えは14,300円(税込)**となっています。
💰 主要修理メニューの料金表
修理内容 | 料金(税込) | 修理期間 | 対象靴種 |
---|---|---|---|
オールソール+スカート取り替え | 14,300円 | 約5週間 | カリフォルニアプラット製法 |
オールソール取り替え | 13,200円 | 約4-5週間 | 対象商品のみ |
ヒール取り替え | 4,950円 | 約4週間 | パンプスタイプ |
ヒールプラグ取り替え | 3,300円 | 約4週間 | 代替パーツの場合あり |
腰裏補修 | 3,300円 | 約3週間 | アッパー関係 |
ヒールリフト取り替え | 2,750円 | 約4週間 | パンプスタイプ |
圧着修理 | 2,200円 | 約3週間 | 軽微なはがれ |
中敷取り替え | 1,650-2,750円 | 約2-3週間 | 代替パーツ使用 |
ストラップベルトゴム修理 | 1,320円 | 約3週間 | 片足のみ |
仕上げ直し | 1,320円 | 約3週間 | クリーム仕上げ |
仕上げ直し(アンティーク) | 3,025円 | 約3週間 | 対象商品のみ |
ヒモ取り替え | 330円 | 約3週間 | 代替パーツ使用 |
料金設定を見ると、構造的な修理ほど高額になる傾向があります。オールソール取り替えのような大掛かりな修理は、靴を一度分解して再組み立てする必要があるため、技術力と時間を要します。一方、仕上げ直しやヒモ取り替えのような表面的なメンテナンスは比較的安価に対応できます。
複数の修理を同時に依頼する場合は、それぞれの修理期間が加算されるため、トータルの期間が長くなることも考慮する必要があります。また、年末年始やゴールデンウィークなどの休業期間前後は、通常より長く修理期間をいただく場合があります。
BOAワイヤーの市販修理キットを購入する場合の相場は1,500円から3,000円程度です。BOA公式の保証制度を利用すれば無償ですが、緊急時に市販品を購入する選択肢もあります。
修理期間は約2週間から5週間程度かかる
アシックス安全靴の修理期間は、修理内容により大きく異なります。最も短い中敷取り替えで約2週間、最も長いオールソール関連の修理で約5週間となっています。これらの期間は、シューズが修理工場に到着してからの目安期間です。
⏰ 修理期間の詳細スケジュール
修理期間 | 修理内容 | 作業の特徴 |
---|---|---|
約2週間 | 中敷取り替え(パンプス) | 部品交換のみ |
約3週間 | 圧着修理、腰裏補修、仕上げ直し、ヒモ取り替え | 表面的な修理・メンテナンス |
約4週間 | ヒールプラグ取り替え、ヒール取り替え、ヒールリフト取り替え | 部分的な構造修理 |
約4-5週間 | オールソール取り替え | 大規模な構造変更 |
約5週間 | オールソール+スカート取り替え | 最も複雑な修理作業 |
BOAワイヤーの修理キットについては、BOA公式サイトから申請後、通常1〜2週間程度で届きます。ただし、海外からの発送となるため、天候や物流状況によって遅れることがあります。急ぎの場合は送料が発生しますが、迅速な対応も可能です。
修理期間中の注意点として、代替靴の準備が重要です。特に作業現場で安全靴が必須の場合、修理期間中に履く靴を事前に用意しておく必要があります。アシックスでは修理中の代替靴の貸し出しサービスは行っていないため、自己手配が必要です。
修理期間を短縮するコツとしては、以下のような方法があります:
- 修理依頼前に品番・色番を正確に調べておく
- 修理可能かどうか事前に公式サイトで確認する
- 必要書類を事前に準備する
- 繁忙期(年末年始等)を避けて依頼する
BOAワイヤー修理は無償で修理キットを取り寄せできる
BOAフィットシステムを搭載したアシックス安全靴の最大のメリットの一つが、BOAライフタイム保証制度による無償修理サービスです。この制度により、ワイヤーが切れたりダイヤルが破損したりした場合でも、無料で修理キットを取り寄せることができます。
🎯 BOA修理キット申請の手順
ステップ | 作業内容 | 所要時間 |
---|---|---|
1 | BOA公式サイトにアクセス | 1分 |
2 | メーカー名「Asics」を入力 | 1分 |
3 | 製品タイプ「ワークウェア」を選択 | 1分 |
4 | 破損状況の写真をアップロード(任意) | 5分 |
5 | ダイヤルの種類・位置を選択 | 3分 |
6 | 配送先情報を入力 | 5分 |
7 | 申請完了・修理キット発送 | – |
申請時に必要な情報として、使用しているダイヤルの種類(CP209はL6タイプなど)や設置場所(タン部分など)を正確に入力する必要があります。写真の添付は任意ですが、適切な修理キットを確実に送付するために、可能な限り添付することが推奨されています。
修理キットには以下のアイテムが含まれています:
- 交換用ワイヤー×2本(1足分)
- 交換用ダイヤル×2個(1足分)
- 専用工具(取り外し・取り付け用)
- 図解交換説明書(日本語版)
修理キットの特徴として、ワイヤーとダイヤルの色が強制的に黒色になることがあります。元の靴が他の色のダイヤルやワイヤーを使用していても、保証制度で提供されるのはブラックカラーのみです。機能的には全く問題ありませんが、見た目が変わることは理解しておく必要があります。
修理作業の難易度は高くありません。付属の説明書とYouTube動画を参考にすれば、特別な技術がなくても30分程度で交換作業を完了できます。作業時の注意点として、ダイヤル内部の小さな部品を紛失しないよう注意が必要です。
修理申し込みは公式サイトから品番・色番検索で確認可能
アシックスウォーキングシューズの修理を申し込む際は、まず自分の靴が修理対象かどうかを確認する必要があります。アシックス公式サイトの修理ガイドページでは、品番・色番による検索機能が提供されており、修理可能な箇所を事前に確認できます。
🔍 品番・色番の確認方法
表示場所 | 記載例 | 読み方 |
---|---|---|
靴の内側・舌部 | WR819P 90 | WR819P(品番)90(色番) |
シューズボックス | 1212A178 001 | 1212A178(品番)001(色番) |
商品タグ | CP209 001 | CP209(品番)001(色番) |
品番は6桁または8桁の英数字で表示され、その後に続く2桁から4桁の英数字が色番となります。この情報は修理申し込み時に必須となるため、事前に確認しておくことが重要です。
修理申し込みの流れは以下のようになります:
- 品番・色番の確認:靴の内側または商品タグで確認
- 修理対象確認:公式サイトの検索機能で修理可能性をチェック
- 修理内容選択:必要な修理メニューを選択
- 見積もり確認:修理料金と期間を確認
- 正式申し込み:購入店舗またはアシックス直営店で手続き
⚠️ 修理申し込み時の注意事項
- 左右揃った1足でのお預かりが必要
- 購入証明書の提示が求められる場合がある
- 商品の状態確認により修理不可となる場合がある
- 代替パーツ使用により外観が変わる可能性がある
修理申し込み後のキャンセルについては、作業開始前であれば可能な場合が多いですが、具体的な条件については申し込み時に確認が必要です。また、修理完了後の保証期間や、修理部分の耐久性についても事前に説明を受けることをお勧めします。
アシックス安全靴修理の制限事項と代替対応策
- 修理できないケースは革の欠損や著しい摩耗がある場合
- オールソール取り替えは1回限りの制限がある
- GORE-TEX搭載商品は修理後に防水性が失われる
- 一般の靴修理店では対応できない独自規格を採用
- 修理期間中は代替靴の準備が必要になる
- 購入時の保証書や品番確認が修理申し込みに必要
- まとめ:アシックス安全靴修理で長く愛用するためのポイント
修理できないケースは革の欠損や著しい摩耗がある場合
アシックス安全靴の修理には、明確な制限事項があります。すべての不具合が修理可能というわけではなく、安全性や修理後の耐久性を考慮して、修理を受け付けできないケースが定められています。
❌ 修理受付不可の主要ケース
修理部位 | 受付不可の条件 | 理由 |
---|---|---|
オールソール | 革の欠損・切れ、過去の修理歴 | 構造的安全性の確保 |
ヒールプラグ | ソール本体の著しい摩耗 | 接地バランスの維持 |
圧着修理 | 革の切れ・欠損 | 接着強度の限界 |
腰裏補修 | 硬い芯材部分の破損 | 構造的修復の困難 |
仕上げ直し | ガラスレザー、エナメル加工品 | 素材特性による制限 |
革の欠損や切れがある場合、修理を行っても十分な強度を確保できないため、安全性の観点から修理が断られます。特に安全靴においては、作業中の事故防止が最優先されるため、この基準は厳格に適用されます。
著しい摩耗については、具体的な判断基準があります。ヒールプラグ取り替えの場合、ソール本体が摩耗していると、修理後に段差が生じたり、接地バランスが悪化したりする可能性があります。このような状態では、かえって歩行時の安全性を損なう恐れがあるため、修理をお断りするケースがあります。
🔧 BOAシステムの修理制限事項
BOAシステムについても、すべての部位が修理対象となるわけではありません:
- レースガイド(ワイヤーを通すガイド部分):縫製・熱溶接のため修理不可
- マウント部分(ダイヤルの台座):構造的な破損は修理不可
- 靴本体の破損:BOA部分以外の損傷は対象外
修理可能性の事前判断を行うために、写真による状態確認が有効です。BOA保証制度では写真添付が推奨されており、適切な修理キットの選定に役立ちます。
オールソール取り替えは1回限りの制限がある
アシックスウォーキングシューズの修理サービスにおいて、最も重要な制限事項の一つがオールソール取り替えの1回限り制限です。この制限は、修理によるシューズ本体への負担を考慮した安全措置です。
📊 オールソール修理の制限理由
要因 | 影響 | 対策 |
---|---|---|
接着強度の低下 | アッパーとソールの結合力減少 | 1回限りの制限 |
構造的負荷 | 靴全体の耐久性低下 | 品質管理の徹底 |
安全性確保 | 作業中の事故防止 | 厳格な基準適用 |
オールソール取り替えは、靴底全体を新しいものに交換する大規模な修理です。この作業では、アッパー(甲被)部分とソール部分を一度分離し、新しいソールと再接着します。この工程で既存の接着面にダメージが蓄積されるため、2回目以降の修理では十分な接着強度を確保できなくなる可能性があります。
1回限り制限の例外について、アシックスでは明確な例外規定を設けていません。どのような状況であっても、オールソール修理を一度受けた靴については、再度のオールソール修理は受け付けていません。
🛠️ オールソール修理後の注意事項
- 履き心地の変化:修理後は若干の履き心地変化が生じる場合がある
- 外観の変化:代替ソールにより見た目が変わる可能性がある
- 保証期間:修理部分の保証期間は通常使用より短い場合がある
- メンテナンス:修理後は定期的な点検が推奨される
カリフォルニアプラット製法の靴については、オールソール+スカート取り替えという特殊な修理メニューがありますが、これも同様に1回限りの制限があります。スカート部分(ソール周囲の飾りパーツ)も同時に交換するため、より複雑な作業となります。
GORE-TEX搭載商品は修理後に防水性が失われる
GORE-TEX機能を搭載したアシックス安全靴については、修理に関して特別な注意事項があります。オールソール取り替えや腰裏補修を行った場合、防水性の保証ができなくなるという重要な制限があります。
💧 GORE-TEX修理時の機能変化
修理内容 | 防水機能への影響 | 代替案 |
---|---|---|
オールソール取り替え | 防水性失効 | 新規購入検討 |
腰裏補修 | 防水性失効 | 部分補修での対応 |
ヒールプラグ交換 | 影響なし | 修理継続可能 |
仕上げ直し | 影響なし | 修理継続可能 |
GORE-TEXの防水機能が失われる理由は、修理工程でシューズ内部の防水素材が影響を受けるためです。GORE-TEXは靴の内部に特殊な防水透湿フィルムを配置していますが、大規模な修理作業により、このフィルムの機能が損なわれる可能性があります。
修理前の確認事項として、GORE-TEX搭載の安全靴を修理に出す際は、以下の点を検討する必要があります:
- 防水性の重要度:作業環境で防水機能が必須かどうか
- 修理費用対効果:新規購入との費用比較
- 代替品の検討:修理期間中および修理後の代替品確保
- 保証内容の確認:修理後の品質保証範囲
🌧️ 防水性テストの実施
修理後の防水性については、以下の簡易テストで確認できます:
- 水滴テスト:靴表面に水滴を垂らし、浸透速度を確認
- 浸水テスト:浅い水たまりに数分間浸して内部への浸水をチェック
- スプレーテスト:霧吹きで水をかけて撥水性を確認
ただし、これらのテストは参考程度であり、完全な防水性の確認は困難です。特に高所作業や水場での作業では、防水性の確実性が安全に直結するため、修理よりも新規購入を検討することが推奨されます。
一般の靴修理店では対応できない独自規格を採用
アシックスの安全靴は、独自の規格で製造されているため、一般的な靴修理店では適切な修理を行うことができません。この事実は、修理を検討する際に非常に重要なポイントです。
🏭 アシックス独自規格の特徴
要素 | 一般的な靴 | アシックス安全靴 |
---|---|---|
ソール材質 | 汎用素材 | 独自配合素材 |
接着方法 | 標準工法 | 特殊接着工法 |
部品形状 | 汎用パーツ | 専用設計パーツ |
品質基準 | 一般基準 | 安全靴専用基準 |
一般の修理店で修理した場合のリスクとして、以下のような問題が発生する可能性があります:
- 安全性の低下:安全靴としての機能が損なわれる
- 耐久性の問題:適切でない材料・工法による早期劣化
- 保証の無効化:メーカー保証が受けられなくなる
- 機能性の喪失:特殊機能(静電防止等)が失われる
アシックス公式の警告として、「当社の製造工場以外で修理を行った場合、商品の機能性・安全性の保証はいたしかねます。また、修理をお受けできない場合があります」と明記されています。
🔧 独自規格の具体例
アシックス安全靴の独自性は、以下の技術要素に表れています:
- αGEL(アルファゲル):衝撃吸収材の独自配合
- FUZE GEL:クッション性と反発性を両立する素材
- 耐油ソール:特殊な耐油性能を持つオリジナル配合
- 静電防止機能:JIS規格対応の電気抵抗値調整
これらの機能は、専用の製造設備と技術がなければ適切に再現できません。一般の修理店では代替材料を使用することになり、結果として安全靴としての性能が大きく損なわれるリスクがあります。
修理期間中は代替靴の準備が必要になる
アシックス安全靴を修理に出す際、修理期間中の代替靴準備は避けて通れない重要な課題です。修理期間は最短でも2週間、長い場合は5週間以上かかるため、この期間中に履く靴を事前に用意しておく必要があります。
👟 代替靴選択のポイント
選択基準 | 重要度 | 確認項目 |
---|---|---|
安全性能 | ★★★★★ | 先芯、耐滑性、電気抵抗 |
サイズ適合 | ★★★★★ | 長さ、幅、甲の高さ |
作業環境適合 | ★★★★☆ | 耐油性、防水性、通気性 |
着用期間 | ★★★☆☆ | 短期使用の割り切り |
予算 | ★★★☆☆ | レンタル、中古、新品 |
代替靴の調達方法として、以下のような選択肢があります:
- 予備靴の購入:同型またはより上位モデルを事前購入
- レンタルサービス:作業用品レンタル会社の利用
- 会社支給品:勤務先で予備靴を準備してもらう
- 中古品購入:短期使用目的での中古安全靴購入
修理期間の延長リスクも考慮する必要があります。予定より修理が長引く場合や、修理不可で返却される場合もあるため、余裕を持った代替靴準備が推奨されます。
⚠️ 代替靴使用時の注意事項
- 慣らし期間:新しい靴は事前に慣らし履きが必要
- 機能確認:修理品と同等の安全性能があるか確認
- 法令遵守:職場の安全靴規定に適合しているか確認
- 保険対応:労災保険等で代替靴が認められるか確認
BOAワイヤー修理の場合は、修理キットが届けば即座に修理できるため、代替靴の準備期間は比較的短くて済みます。ただし、修理作業に不安がある場合は、作業に慣れた人に依頼するか、予備靴を用意しておくと安心です。
購入時の保証書や品番確認が修理申し込みに必要
アシックス安全靴の修理申し込みには、正確な商品情報と購入証明が必要となります。これらの情報は修理可否の判断や、適切な修理方法の選定に不可欠です。
📋 修理申し込み必要書類一覧
書類・情報 | 必要性 | 確認方法 |
---|---|---|
品番・色番 | 必須 | 靴の内側、商品タグ |
購入証明書 | 推奨 | レシート、保証書 |
購入日 | 推奨 | レシート、保証書記載 |
購入店舗 | 推奨 | レシート、保証書記載 |
使用期間 | 参考 | 自己申告 |
不具合状況 | 必須 | 写真、詳細説明 |
品番・色番の確認は最も重要な作業です。この情報により、修理対象商品かどうか、どのような修理メニューが適用できるかが決定されます。品番・色番は以下の場所で確認できます:
- 靴の内側:舌部分や内側に印字
- 商品タグ:購入時に添付されているタグ
- シューズボックス:箱のラベル表示
- 保証書:購入時の保証書記載
🔍 品番読み取りの注意点
品番の読み取りでは、以下の点に注意が必要です:
- 文字の摩耗:長期使用により印字が薄くなる場合がある
- 類似文字:0(ゼロ)とO(オー)、1(イチ)とI(アイ)の区別
- 桁数確認:6桁または8桁の英数字であることを確認
- 色番分離:品番と色番を正確に分離する
購入証明書の重要性について、必須ではありませんが以下のメリットがあります:
- 保証期間の確認:購入から修理申し込みまでの期間確認
- 正規品証明:偽造品でないことの証明
- 修理優先順位:正規購入品の優先対応
- 特別保証:購入店舗独自の保証適用
BOA修理キット申請の場合、購入証明書は不要ですが、正確な製品情報(CP209、CP304等)の入力が必要です。間違った製品情報を入力すると、適合しない修理キットが送られてくる可能性があります。
まとめ:アシックス安全靴修理で長く愛用するためのポイント
最後に記事のポイントをまとめます。
- アシックス安全靴の公式修理サービスは基本的に提供されていない
- BOAフィットシステムについてはBOA社の無償保証制度が利用可能である
- BOA修理キットは公式サイトから1〜2週間で無償取り寄せできる
- アシックスウォーキングシューズは充実した修理サービスがある
- 修理料金は1,320円から14,300円まで修理内容により大きく異なる
- 修理期間は約2週間から5週間程度を要する
- オールソール取り替えは安全上の理由で1回限りに制限されている
- GORE-TEX搭載商品は修理後に防水性能が失われる可能性がある
- 一般の靴修理店では独自規格のため適切な修理ができない
- 修理申し込みには正確な品番・色番の確認が必須である
- 修理期間中の代替靴準備は事前に計画しておく必要がある
- 革の欠損や著しい摩耗がある場合は修理を受け付けてもらえない
- BOA保証制度では犬による破損も保証対象となる
- 修理キットに含まれるダイヤルとワイヤーは黒色のみ提供される
- 複数の修理を同時依頼する場合は修理期間が加算される
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://walking.asics.com/feature/repair_service
- https://www.bildy.jp/mag/boa-warranty/
- https://www.asics.com/jp/ja-jp/mk/working/faq/question01
- https://chiyokosports.com/asics-safety-shoes-wire/
- https://www.boafit.com/ja-jp/support
- https://ameblo.jp/mutant-turtles/entry-12833137745.html
- http://workhouse.co.jp/whitem/20210124_boa_troubleshooting/
- https://www.amazon.co.jp/boa-%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC/s?k=boa+%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC
- https://search.rakuten.co.jp/search/mall/%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9/216184/
- https://www.attacke-kopfschmerzen.de/uh/intimate121/mqosq-43391/