メダカを飼育していると、グリーンウォーターを作りたいと思うことがありますよね。植物プランクトンが豊富なグリーンウォーターは、メダカの餌になるだけでなく、水質浄化や色揚げにも効果があるため、メダカ飼育には欠かせない存在です。
しかし、グリーンウォーターを意図的に作ろうとすると、なかなかうまくいかないことも。そこで今回は、ハイポネックスを使ったペットボトルでのグリーンウォーター作りについて、具体的な手順や注意点をご紹介します。
記事のポイント!
- グリーンウォーターの基本的な作り方と効果について
- ハイポネックスの適切な希釈量と使用方法
- ペットボトルで培養する際の具体的な手順と注意点
- 屋内外での培養方法の違いと成功のコツ
メダカの餌にもなるグリーンウォーターの作り方とハイポネックスを使ったペットボトル培養のコツ
- グリーンウォーターとは植物プランクトンが豊富な水のこと
- ペットボトルとハイポネックスで簡単に作れる3つの手順
- 失敗しないためのハイポネックスの適切な量と使い方
- 室内培養に最適な容器とLED照明の選び方
- エアレーションの重要性と効果的な設置方法
- 種水がなくても作れる初心者向けの培養方法
グリーンウォーターとは植物プランクトンが豊富な水のこと
グリーンウォーター(別名:青水)は、植物プランクトンが豊富に含まれた緑色の水のことを指します。
この水には、メダカの餌となる植物プランクトンが含まれているほか、水質浄化効果もあります。水中の過剰な栄養分を植物プランクトンが吸収してくれるためです。
また、pHを弱アルカリ性に変える効果があり、これはメダカの好む環境と言えます。
夏場など気温が高い時期であれば、水を日光に当てておくだけで自然とグリーンウォーターができることもありますが、意図的に作る場合は少し工夫が必要です。
アクアリウムショップなどでグリーンウォーターを購入することもできますが、ハイポネックスを使えば家庭でも簡単に作ることができます。
ペットボトルとハイポネックスで簡単に作れる3つの手順
まず必要なものは、2Lペットボトル、カルキ抜きした水、ハイポネックスです。
手順としては、カルキ抜きした水をペットボトルに入れ、ハイポネックスを10,000倍に希釈して添加します。具体的には2Lの水に対してハイポネックス0.2CCが目安となります。
その後、日光の当たる場所に置いて1週間ほど待つと、水が緑色に変化してきます。ただし、天候や気温によって完成までの期間は変動することがあります。
作る場所は屋外でも室内でも構いませんが、水温は25℃~30℃が理想的です。
エアレーションを入れると、さらに効果的にグリーンウォーターを培養することができます。
失敗しないためのハイポネックスの適切な量と使い方
ハイポネックスの量は、10,000倍に希釈することが推奨されています。
これより濃い濃度で使用すると、水質が悪化する可能性があります。また、ハイポネックスを入れすぎても、グリーンウォーターの出来上がりが早くなることはありません。
メダカの飼育水に直接ハイポネックスを入れることは避けましょう。必ず別容器で作ったグリーンウォーターを少しずつ添加するようにします。
一度作ったグリーンウォーターは、定期的にハイポネックスを補充することで維持することができます。
補充の際も同じく10,000倍希釈を目安にしましょう。
室内培養に最適な容器とLED照明の選び方
室内で培養する場合、白い容器や透明な容器が最適です。黒い容器よりもグリーンウォーターの仕上がりが早くなります。
照明は明るさが500lm以上のLEDライトが推奨されます。例えばGEXのクリアLED POWER III 300は、コンパクトながら十分な明るさがあり、グリーンウォーター培養に適しています。
光は11時間以上当て続ける必要があります。季節によって日照時間が短い場合は、LED照明での補光が効果的です。
培養容器は深すぎないものを選びましょう。水全体に光が行き渡りやすくなります。
NVボックス13のようなクリアタイプの容器がおすすめです。
エアレーションの重要性と効果的な設置方法
エアレーションを入れることで、グリーンウォーターの仕上がりが早くなります。
また、水面に緑色の膜が張るのを防ぐ効果もあります。ただし、強すぎるエアレーションは逆効果なので、弱めの設定にしましょう。
エアレーションは水を攪拌する程度で十分です。プランクトンの増殖を促進し、酸素も供給できます。
気泡が細かいほど効果的なので、エアストーンの使用がおすすめです。
水温が上がりすぎないよう、エアレーションの位置にも注意を払います。
種水がなくても作れる初心者向けの培養方法
メダカの飼育水(古水)があれば、それを種水として使用できますが、なくても問題ありません。
カルキ抜きした水道水にハイポネックスを入れ、日光に当てるだけでグリーンウォーターを作ることができます。
ただし、屋外で培養する場合は雨対策が必要です。雨が混ざると水質が悪化する可能性があるためです。
波板などで雨除けを設置することをおすすめします。
初めて作る場合は、少量から始めるのがおすすめです。
初めてでも失敗しないグリーンウォーターの作り方とハイポネックス使用時の注意点
- メダカに安全なハイポネックスの希釈倍率と使用量
- グリーンウォーターが透明になる原因と対処法
- 屋外培養時の雨対策と日照管理の重要性
- 観賞魚用イージーグリーンとハイポネックスの違い
- 100均で揃う培養に必要な道具一覧
- まとめ:グリーンウォーターをペットボトルで簡単に作る全手順と注意点
メダカに安全なハイポネックスの希釈倍率と使用量
ハイポネックスはメダカの水槽で使用する際、適切な希釈が重要です。推奨される希釈率は10,000倍となっています。
2Lのペットボトルを使用する場合、ハイポネックス0.2CCを目安に入れます。これより濃い濃度での使用は水質悪化の原因となる可能性があります。
完成したグリーンウォーターは、メダカの飼育水に少しずつ添加することが大切です。容器の底が薄っすらと見える程度の濃さに調整します。
グリーンウォーターを維持するためには、定期的にハイポネックスの補充が必要になります。補充時も同じ希釈率を守りましょう。
メダカへの安全性を考慮して、飼育水への直接添加は避けるようにします。
グリーンウォーターが透明になる原因と対処法
グリーンウォーターが透明になる主な原因は、二酸化炭素不足による植物プランクトンの死滅です。
容器のキャップを閉めたままにすると、外気との接触が遮断され、光合成に必要な二酸化炭素が不足します。
水面面積が小さすぎる容器も、二酸化炭素の供給が不十分になりやすいため、なるべく水面面積の広い容器を選びましょう。
エアレーションを入れることで、水の循環と二酸化炭素の供給を促進することができます。
透明になってしまった場合は、新しく作り直す必要があります。
屋外培養時の雨対策と日照管理の重要性
屋外でグリーンウォーターを培養する際は、雨水の混入を防ぐ対策が必須です。雨が混ざると水質が悪化する可能性があります。
波板などを使用して雨除けを設置することで、安定した培養が可能になります。
夏場の気温が高い時期は、わずか数日で緑色に変化することもあります。ただし、35℃を超えるような高温は避けるべきです。
理想的な水温は25℃~30℃の範囲です。この温度帯を維持することで、プランクトンの増殖が促進されます。
日照時間は長いほど良好ですが、直射日光が強すぎる場合は適度な遮光も必要になります。
観賞魚用イージーグリーンとハイポネックスの違い
キョーリンから発売されているイージーグリーンは、観賞魚用に開発された専用の培養液です。
ハイポネックスと比べるとやや高価になりますが、観賞魚専用に開発された商品なので安心して使用できます。
イージーグリーンには、各種アミノ酸やビタミンなども含まれており、より観賞魚向けの成分となっています。
ハイポネックスの使用に不安がある場合は、イージーグリーンの使用をおすすめします。
価格は高めですが、安全性を重視する場合の選択肢として検討できます。
100均で揃う培養に必要な道具一覧
グリーンウォーター培養に必要な基本的な道具は、比較的安価に揃えることができます。
透明または白い容器、エアレーション用のチューブ、エアストーン、温度計などが主な必需品です。
容器は水面面積が広く、深すぎないものを選びましょう。プラスチック製の透明な容器が適しています。
エアレーション設備は、弱めの空気供給ができるものを選びます。
培養時の水温管理用に、浮かべるタイプの温度計があると便利です。
まとめ:グリーンウォーターをペットボトルで簡単に作る全手順と注意点
最後に記事のポイントをまとめます。
- グリーンウォーターは植物プランクトンが豊富な水で、メダカの餌や水質浄化に効果がある
- ハイポネックスは10,000倍に希釈して使用する
- 2Lの水に対してハイポネックス0.2CCが適量
- 水温は25℃~30℃が理想的
- エアレーションを入れることで培養が促進される
- 屋外培養時は雨対策が必須
- 容器は透明か白い物を使用する
- キャップは開けたままにして二酸化炭素を供給する
- 完成したグリーンウォーターは少しずつ水槽に添加する
- メダカの水槽には直接ハイポネックスを入れない
- 観賞魚用のイージーグリーンなら安全性が高い
- 水面面積の広い容器の方が培養しやすい
- 培養期間は気温や環境により1週間から2週間程度