草刈機を使っていて「エンジンがかからない」「燃料が漏れている」といったトラブルに遭遇したことはありませんか?これらの症状の多くは、プライマリーポンプの劣化や破損が原因となっています。プライマリーポンプは草刈機の心臓部とも言える重要な部品で、燃料をキャブレターに送る役割を担っています。
この記事では、草刈機のポンプ交換について、初心者でもわかりやすく解説していきます。交換に必要な工具から、部品の選び方、具体的な交換手順まで、実際の修理体験に基づいた実践的な情報をお届けします。また、ホームセンターでの部品購入のコツや、メーカー別の注意点、さらには定期メンテナンスの方法まで幅広くカバーしています。
この記事のポイント |
---|
✅ 草刈機ポンプ交換の必要な症状と原因が理解できる |
✅ プライマリーポンプの選び方と購入場所がわかる |
✅ 交換に必要な工具と具体的な手順が学べる |
✅ メーカー別の注意点と応急処置方法を把握できる |
草刈機ポンプ交換の基本知識と準備編
- 草刈機ポンプ交換が必要になる症状は燃料漏れと始動不良
- プライマリーポンプの役割は燃料をキャブレターに送ること
- 草刈機ポンプ交換に必要な工具はドライバーとプライヤー
- 交換用プライマリーポンプの選び方はサイズと形状の確認
- ホームセンターでのプライマリーポンプ購入は3店舗目で発見
- 草刈機ポンプ交換の費用は部品代500円程度
草刈機ポンプ交換が必要になる症状は燃料漏れと始動不良
草刈機のプライマリーポンプが故障すると、いくつかの明確な症状が現れます。最も一般的な症状は燃料の漏れです。プライマリーポンプは通常、透明なゴム製の部品で作られており、長期間の使用や太陽光による劣化により、ひび割れや亀裂が生じます。
🔧 主な故障症状一覧
症状 | 原因 | 緊急度 |
---|---|---|
燃料漏れ | ポンプの亀裂・破損 | 高 |
エンジン始動不良 | 燃料供給不足 | 高 |
ポンプが硬くなる | ゴムの劣化 | 中 |
燃料が吸い上がらない | ポンプ機能不全 | 高 |
燃料漏れが発生している場合、安全上の理由からすぐに使用を中止する必要があります。漏れた燃料に引火する危険性があるためです。また、エンジンがかからない症状も深刻で、プライマリーポンプが機能しないと、いくら始動ロープを引いてもエンジンは始動しません。
実際の修理事例では、約半年ぶりにエンジンをかけようとしたところ、全く始動しないという状況がありました。点検してみると、プライマリーポンプに無数のヒビが入っており、太陽の光で透かして見ると筋状に光って見える状態でした。このように、目視で確認できる劣化も重要な判断材料となります。
故障の予兆として、ポンプを押した時の感触の変化も挙げられます。正常なポンプは適度な弾力があり、押すとスムーズに戻りますが、劣化したポンプは硬くなったり、押し心地が悪くなったりします。
プライマリーポンプの役割は燃料をキャブレターに送ること
プライマリーポンプ(プライミングポンプとも呼ばれる)は、草刈機の燃料供給システムにおいて重要な役割を果たしています。その主な機能は、エンジン始動時に燃料タンクからキャブレターまで燃料を押し送ることです。
🛠️ プライマリーポンプの仕組み
プライマリーポンプは、手動で押すことによって内部の圧力を変化させ、燃料を吸い上げる仕組みになっています。ポンプを押すと内部の空気が圧縮され、その圧力で燃料がキャブレターに送られます。一般的には、エンジン始動前に5~10回程度ポンプを押すことで、キャブレター内に十分な燃料を送り込みます。
燃料供給の流れ | 詳細 |
---|---|
①燃料タンク | ガソリンが貯蔵される場所 |
②燃料ホース | タンクからポンプまでの経路 |
③プライマリーポンプ | 燃料を圧送する装置 |
④キャブレター | 燃料と空気を混合する場所 |
⑤エンジン | 混合気を燃焼させる部分 |
このシステムが正常に機能することで、エンジンは確実に始動します。しかし、プライマリーポンプが故障すると、燃料がキャブレターに届かず、エンジンがかからないという状況になります。
特に重要なのは、プライマリーポンプの密閉性です。わずかな亀裂でも空気が漏れ、正常な圧力が保てなくなります。そのため、定期的な点検と適切なタイミングでの交換が必要になります。
プライマリーポンプの寿命は使用頻度や保管環境によって大きく左右されますが、一般的には2~3年程度が交換の目安とされています。しかし、直射日光が当たる場所での保管や、高温多湿な環境では劣化が早まる可能性があります。
草刈機ポンプ交換に必要な工具はドライバーとプライヤー
草刈機のプライマリーポンプ交換は、特別な工具を必要とせず、一般的な家庭用工具で十分対応できます。必要最小限の工具を準備することで、効率的かつ安全に作業を進めることができます。
🔨 必要工具一覧
工具名 | 用途 | 必要度 |
---|---|---|
プラスドライバー | ネジの取り外し・取り付け | 必須 |
マイナスドライバー | 細かい部品の取り外し | 必須 |
プライヤー | ホースクリップの操作 | 推奨 |
軍手 | 手の保護 | 推奨 |
ウエス(布) | 部品の清掃 | あれば便利 |
プラスドライバーは、キャブレターからプライマリーポンプを取り外す際に使用します。サイズは2番(中くらい)が一般的ですが、機種によって異なる場合があるため、複数サイズを準備しておくと安心です。注意深くドライバーを使用することが重要で、ネジ穴を傷つけないよう適切なサイズを選択しましょう。
マイナスドライバーは、燃料ホースを外す際や、細かい部品を取り外す時に使用します。また、古いプライマリーポンプをこじるようにして外す際にも活用できます。
プライヤーは燃料ホースのクリップを外す際に便利です。手だけでは難しい作業も、プライヤーを使用することで簡単に行えます。ただし、樹脂製の部品を傷つけないよう、力の入れ方には注意が必要です。
作業前の準備として、作業スペースの確保も重要です。十分な明るさがあり、部品を紛失しないよう整理された場所で作業を行いましょう。また、燃料を扱う作業のため、火気厳禁の環境で行うことが必須です。
交換用プライマリーポンプの選び方はサイズと形状の確認
プライマリーポンプの交換において最も重要なのは、正確なサイズと形状の確認です。草刈機のメーカーや機種によって、使用されているプライマリーポンプの仕様が異なるため、適合しない部品を購入してしまうと交換作業ができません。
📏 プライマリーポンプのサイズ規格
サイズ(外径) | 対応機種例 | 入手難易度 |
---|---|---|
15.5mm | 小型刈払機 | 易しい |
18.5mm | 中型刈払機(汎用) | 易しい |
19mm | 一般的な刈払機 | 易しい |
21mm | 大型刈払機 | 普通 |
22mm | 業務用機種 | 普通 |
サイズの測定は、古いプライマリーポンプを取り外してから行うのが最も確実です。外径をノギスやものさしで測定し、正確な数値を記録しましょう。おおよそのサイズで購入すると、わずかな差でも取り付けができない場合があります。
形状についても重要な要素です。プライマリーポンプには以下のような違いがあります:
- 透明タイプ:最も一般的で、燃料の流れが確認できる
- 黒色タイプ:一部のメーカーで使用される
- フランジ形状:取り付け部分の形状が機種により異なる
キャブレターのメーカーも重要な選択基準となります。ワルボロ(Walbro)、ザマ(ZAMA)、カワサキなど、キャブレターメーカーによって専用の部品が設計されています。一般的には、以下のような型番で区別されています:
- WPV06タイプ(ワルボロ用)
- WPV12タイプ(ワルボロ用)
- WPV13タイプ(ワルボロ用)
購入前に、草刈機の取扱説明書や本体に記載されているキャブレターの型番を確認することをお勧めします。不明な場合は、古い部品を持参して店舗で相談するのが確実な方法です。
ホームセンターでのプライマリーポンプ購入は3店舗目で発見
プライマリーポンプの購入は、実際の体験談によると複数の店舗を回る必要がある場合が多いようです。ある修理事例では、近くのDIY店を3店舗回ってようやく目的の部品を発見したという記録があります。
🏪 部品購入可能な店舗と特徴
店舗タイプ | 在庫の豊富さ | 価格帯 | メリット |
---|---|---|---|
ホームセンター | 中程度 | 適正 | 実物確認可能 |
農機具店 | 豊富 | やや高 | 専門知識あり |
ネット通販 | 非常に豊富 | 安い | 選択肢が多い |
草刈機メーカー | 純正品のみ | 高い | 確実な適合性 |
ホームセンターでの購入のコツは、農機具コーナーや工具コーナーを重点的に探すことです。店舗によって陳列場所が異なり、エンジン部品、キャブレター部品、または草刈機アクセサリーとして分類されている場合があります。
店舗での購入メリットは、実物を手に取って確認できることです。サイズや材質、色味などを直接確認でき、不明な点は店員に相談できます。また、同時に必要になる可能性がある燃料ホースやガスケットなども一緒に購入できます。
一方で、在庫がない場合は取り寄せに時間がかかることがあります。急ぎの修理が必要な場合は、事前に電話で在庫確認を行うことをお勧めします。
ネット通販の活用も有効な選択肢です。楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonなどでは豊富な種類のプライマリーポンプが販売されており、価格も500円前後から1,000円程度と手頃です。複数個セットで販売されている商品も多く、予備として保管しておくことも可能です。
草刈機ポンプ交換の費用は部品代500円程度
草刈機のプライマリーポンプ交換にかかる費用は、非常にリーズナブルです。部品代としては一般的に500円から1,000円程度で済み、工賃をかけずに自分で交換することで大幅なコストダウンが可能です。
💰 費用内訳の詳細
項目 | 金額範囲 | 備考 |
---|---|---|
プライマリーポンプ本体 | 200円~800円 | 単品購入の場合 |
セット商品(複数個) | 500円~1,500円 | お得な選択肢 |
送料(ネット通販) | 0円~500円 | 購入金額により無料 |
工賃(業者依頼時) | 2,000円~5,000円 | 診断・作業費込み |
単品購入の場合、最も安価なもので200円程度から入手可能です。ただし、プライマリーポンプは消耗品であり、定期的な交換が必要なため、複数個入りのセット商品を購入するほうが長期的には経済的です。
ネット通販では、10個セットで1,000円程度の商品も販売されており、1個あたりのコストを大幅に削減できます。また、燃料ホースやフィルターなどの関連部品とのセット商品も多数販売されており、まとめて購入することで送料も節約できます。
業者に修理を依頼した場合の費用は、診断費用込みで2,000円~5,000円程度が一般的です。作業時間は慣れた整備士であれば30分程度ですが、出張費や診断費用が加算されるため、総額は割高になります。
自分で交換作業を行う場合の所要時間は、初回でも1時間程度です。慣れてくれば20~30分で完了できるようになり、コストパフォーマンスは非常に良好です。
草刈機ポンプ交換の実践と応用編
- 草刈機ポンプ交換の手順は5つのステップで完了
- プライマリーポンプが破れた時の応急処置は一時的な補修
- 交換後の動作確認は燃料の流れをチェック
- 各メーカー別の草刈機ポンプ交換の注意点
- 草刈機ポンプ交換で失敗しないためのコツ
- 定期メンテナンスでポンプ交換頻度を減らす方法
- まとめ:草刈機ポンプ交換で愛機を長持ちさせよう
草刈機ポンプ交換の手順は5つのステップで完了
草刈機のプライマリーポンプ交換は、正しい手順に従って行えば、初心者でも安全に完了できます。作業を5つのステップに分けて、詳細に解説していきます。
🔧 交換作業の基本ステップ
ステップ | 作業内容 | 所要時間 | 注意点 |
---|---|---|---|
①準備・分解 | カバー・ホース取り外し | 15分 | 燃料漏れに注意 |
②キャブレター取り外し | 本体からキャブレター分離 | 10分 | ネジの紛失防止 |
③ポンプ交換 | 古いポンプ除去・新品装着 | 10分 | 対角線締め |
④組み立て | 逆順で組み立て直し | 15分 | ホース接続確認 |
⑤動作確認 | エンジン始動テスト | 10分 | 燃料漏れチェック |
ステップ①:準備と分解作業
まず、安全確保のため燃料タンクからガソリンを抜き取ります。完全に空にする必要はありませんが、作業中の燃料漏れを最小限に抑えるためです。次に、エアフィルターカバーを外し、キャブレターにアクセスできる状態にします。
燃料ホースとアクセルワイヤーを慎重に取り外します。燃料ホースは再利用するため、損傷しないよう注意深く作業を行います。アクセルワイヤーの接続部分は、写真を撮っておくと組み立て時に役立ちます。
ステップ②:キャブレター取り外し
キャブレターを本体から取り外します。通常、3~4本のネジで固定されているため、適切なサイズのドライバーを使用してゆっくりと外します。ネジは小さく紛失しやすいため、小皿などに保管しておきます。
キャブレターを取り外す際は、ガスケット(パッキン)の状態も確認します。破損している場合は同時に交換することをお勧めします。
ステップ③:プライマリーポンプ交換
キャブレターからプライマリーポンプを取り外します。4つのネジで固定されているのが一般的で、対角線上の順序で少しずつ緩めていきます。一度に全て緩めると、ポンプが飛び出る場合があるため注意が必要です。
古いポンプを完全に取り外した後、新しいポンプを装着します。この際も対角線上の順序でネジを締めていきます。締めすぎるとポンプが変形する可能性があるため、適度な力加減で締め付けます。
プライマリーポンプが破れた時の応急処置は一時的な補修
プライマリーポンプが作業中に突然破れてしまった場合、応急処置により一時的に使用を継続できる場合があります。ただし、これらの方法は緊急時の対処法であり、できるだけ早期に正式な交換を行うことが重要です。
🚨 応急処置の方法と効果
応急処置方法 | 効果持続時間 | 材料 | 安全性 |
---|---|---|---|
瞬間接着剤による補修 | 数時間~1日 | 瞬間接着剤 | 低 |
ビニールテープ補修 | 30分~2時間 | 耐油性テープ | 低 |
燃料ホース代用 | 数時間 | 燃料ホース | 中 |
手動プライミング | 都度対応 | なし | 高 |
瞬間接着剤による補修は、小さな亀裂に対して一時的な効果が期待できます。しかし、燃料に接触するため接着剤の耐久性は限定的です。また、接着剤が燃料システムに混入するリスクもあるため、最後の手段として考えるべきです。
ビニールテープによる補修は、破れた部分を外側から覆う方法です。耐油性のあるテープを使用することが重要で、一般的なビニールテープでは燃料により劣化してしまいます。この方法も短時間の使用に限定されます。
最も安全な応急処置は、手動でのプライミングです。プライマリーポンプが機能しない場合、キャブレターに直接燃料を少量注入するか、燃料ホースを直接操作して燃料を送り込む方法があります。
緊急時の対処法として、燃料タンクの位置を高くして重力による燃料供給を助ける方法もあります。ただし、この方法は機種によって効果が限定的で、根本的な解決にはなりません。
応急処置を行った場合は、作業終了後すぐに正式な修理を実施することが重要です。応急処置での使用は燃料漏れや引火の危険性が高く、長期間の使用は推奨できません。
交換後の動作確認は燃料の流れをチェック
プライマリーポンプの交換作業が完了したら、段階的な動作確認を行います。いきなりエンジンを始動させるのではなく、まず燃料の流れや漏れがないかを慎重にチェックすることが重要です。
✅ 動作確認チェックリスト
確認項目 | チェック方法 | 正常な状態 | 異常時の対処 |
---|---|---|---|
燃料漏れ | 目視確認 | 漏れなし | 再組み立て |
ポンプ動作 | 手動プッシュ | 適度な抵抗 | 取り付け確認 |
燃料流動 | ポンプ操作時の観察 | スムーズな流れ | ホース接続確認 |
エンジン始動 | 通常手順での始動 | 正常始動 | キャブレター調整 |
第1段階:燃料漏れの確認
まず、燃料タンクにガソリンを入れて、接続部分からの燃料漏れがないかを確認します。特に、プライマリーポンプ周辺、燃料ホースの接続部分、キャブレターの取り付け部分を重点的にチェックします。少量の燃料漏れでも見逃さないよう、明るい場所で十分な時間をかけて観察します。
第2段階:プライマリーポンプの動作確認
新しいプライマリーポンプを手動で数回押してみます。正常に取り付けられていれば、適度な抵抗感があり、押した後にスムーズに元の形に戻ります。抵抗が全くない場合や、極端に硬い場合は、取り付けに問題がある可能性があります。
プライマリーポンプを押した際に、燃料ホース内で燃料が移動する様子が確認できれば、基本的な機能は正常と判断できます。透明なプライマリーポンプの場合、内部に燃料が入ってくる様子も観察できます。
第3段階:エンジン始動テスト
プライマリーポンプを5~10回押してキャブレターに燃料を送った後、通常の手順でエンジンを始動します。チョークを引いてスターターロープを引き、正常に始動するかを確認します。
始動後は、アイドリング状態で数分間運転し、異常な音や振動がないかを確認します。また、再度燃料漏れがないかをチェックし、全ての動作が正常であることを確認してから作業完了とします。
各メーカー別の草刈機ポンプ交換の注意点
草刈機メーカーによって、プライマリーポンプ交換時の注意点や特徴が異なります。主要メーカー別の具体的な違いと対処法を理解しておくことで、より確実な交換作業が可能になります。
🏭 主要メーカー別特徴一覧
メーカー | キャブレター | ポンプ特徴 | 注意点 |
---|---|---|---|
マキタ | ワルボロ/ザマ | 標準的なサイズ | 純正部品推奨 |
リョービ | ワルボロ主体 | 18.5mm が多い | 型番確認必須 |
共立(KIORITZ) | ワルボロ/自社製 | 専用設計あり | 部品番号で注文 |
ゼノア | ワルボロ | 22mm サイズ多用 | 業務用は特殊仕様 |
スチール | 自社製キャブ | 独自規格 | 正規ディーラー推奨 |
マキタ製草刈機の特徴
マキタの草刈機は、比較的標準的なワルボロキャブレターを多用しているため、汎用パーツが使用できる場合が多いです。ただし、近年のモデルでは純正部品の使用が推奨されており、互換品使用時は自己責任となる場合があります。
マキタ製品の型番は「MBC○○○」といった形式で表記されており、取扱説明書に対応するプライマリーポンプの部品番号が記載されています。不明な場合は、マキタサービスセンターへの問い合わせが確実です。
リョービ製草刈機の特徴
リョービ(現在は京セラインダストリアルツールズ)の製品は、ワルボロキャブレターを主体として設計されています。WPV12タイプのプライマリーポンプが多用されており、外径18.5mmが標準的です。
リョービ製品の注意点は、型番によって微妙にサイズが異なることです。同じシリーズでも年式により部品仕様が変更されている場合があるため、現物確認が最も確実な方法です。
共立(KIORITZ)製草刈機の特徴
共立製品は、エンジン部分を自社開発している場合が多く、専用設計の部品が使用されています。プライマリーポンプも共立純正品の使用が基本となり、部品番号「P005-003110」などで管理されています。
共立製品の場合、農機具店での取り寄せが一般的で、価格は汎用品より高くなりますが、確実な適合性が保証されます。互換品の使用も可能ですが、サイズと形状の確認が特に重要です。
その他メーカーの注意点
各メーカーとも、業務用モデルと家庭用モデルで仕様が大きく異なる場合があります。業務用モデルは耐久性重視の設計となっており、部品も特殊仕様となっていることが多いです。
草刈機ポンプ交換で失敗しないためのコツ
プライマリーポンプ交換において、失敗を避けるための重要なポイントがいくつかあります。初心者でも確実に成功させるためのコツを、実際の失敗事例と共に紹介します。
⚠️ よくある失敗例と対策
失敗例 | 原因 | 対策 | 予防法 |
---|---|---|---|
サイズ違いの部品購入 | 測定不足 | 現物持参で確認 | 取り外し前の測定 |
ネジの紛失 | 整理不足 | 小皿等で管理 | 作業前の準備 |
燃料漏れ発生 | 組み立て不良 | 再組み立て | 手順の確認 |
エンジン始動不良 | ホース接続ミス | 配線図確認 | 写真での記録 |
最も重要なコツ:作業前の記録
交換作業を始める前に、分解前の状態を写真で記録することが重要です。スマートフォンで複数の角度から撮影しておくことで、組み立て時の参考になります。特に、燃料ホースの接続順序やアクセルワイヤーの配置は、記録しておかないと復元が困難になる場合があります。
部品管理のコツ
小さなネジや部品は、作業中に紛失しやすいため、適切な管理が必要です。小皿やマグネットトレイを使用して、取り外した順序で部品を配置します。また、左右や上下の区別がある部品については、マスキングテープでラベリングしておくと確実です。
力加減のコツ
プライマリーポンプの取り付けでは、適切な力加減が重要です。締めすぎるとポンプが変形し、緩すぎると燃料漏れの原因となります。ネジを締める際は、対角線上に少しずつ締めていき、最終的に全体が均等に固定されるようにします。
安全確保のコツ
燃料を扱う作業のため、火気厳禁は絶対的なルールです。また、換気の良い場所で作業を行い、燃料蒸気の吸入を避けます。作業用手袋の着用により、怪我の防止と部品の汚れ防止が可能です。
作業中に不明な点が生じた場合は、無理に進めず一度作業を中断して、取扱説明書やインターネットで情報を確認することも重要なコツです。
定期メンテナンスでポンプ交換頻度を減らす方法
プライマリーポンプの寿命を延ばし、交換頻度を減らすためには、適切な定期メンテナンスが重要です。予防的なメンテナンスにより、突然の故障を避け、長期間安定した性能を維持できます。
🛠️ 効果的なメンテナンス項目
メンテナンス項目 | 実施頻度 | 効果 | 所要時間 |
---|---|---|---|
燃料の定期交換 | 月1回 | 劣化防止 | 10分 |
プライマリーポンプの清掃 | 月1回 | 汚れ除去 | 5分 |
燃料ホースの点検 | 月1回 | 早期発見 | 5分 |
保管環境の改善 | 通年 | 劣化抑制 | – |
冬季メンテナンス | 年1回 | 長期保存対応 | 30分 |
燃料管理によるポンプ保護
古いガソリンは燃料システム全体に悪影響を与えるため、定期的な燃料交換が重要です。特に、1ヶ月以上使用しない場合は、燃料タンクを空にしてからプライマリーポンプを数回押し、キャブレター内の燃料も除去します。
新しい燃料を使用する際は、燃料安定剤の添加も効果的です。燃料安定剤により、ガソリンの劣化を遅らせ、ゴム部品への悪影響を軽減できます。
清掃とメンテナンス
プライマリーポンプ表面の清掃は、柔らかい布で乾拭きするだけで十分です。水や洗剤の使用は避け、特に高圧洗浄機での清掃は禁止です。汚れがひどい場合は、燃料に影響しない中性洗剤を薄めて使用し、完全に乾燥させてから使用します。
保管環境の最適化
直射日光や高温多湿を避けた場所での保管により、ゴム部品の劣化を大幅に抑制できます。理想的な保管環境は、温度15~25℃、湿度50~60%の範囲です。
屋外での保管が必要な場合は、防水カバーの使用と定期的な換気により、結露による湿気を防ぎます。また、冬季の長期保管前には、燃料を完全に抜き取り、エンジンオイルの交換も同時に実施します。
予兆の早期発見
定期点検により、プライマリーポンプの劣化を早期に発見できます。ポンプ表面の色の変化、硬さの変化、小さな亀裂などは、交換時期のサインです。これらの予兆を見逃さないことで、作業中の突然の故障を防げます。
まとめ:草刈機ポンプ交換で愛機を長持ちさせよう
最後に記事のポイントをまとめます。
- 草刈機のプライマリーポンプ交換は燃料漏れとエンジン始動不良が主な交換サインである
- プライマリーポンプの役割は燃料タンクからキャブレターへの燃料供給である
- 交換に必要な工具はプラスドライバー、マイナスドライバー、プライヤーの3つが基本である
- 交換用部品の選択はサイズと形状の正確な確認が最重要である
- ホームセンターでの部品購入は複数店舗を回る覚悟が必要である
- 交換費用は部品代500円程度で自分で作業すれば大幅なコストダウンが可能である
- 交換作業は5つのステップに分けて段階的に進めることで失敗を防げる
- 応急処置は一時的な対処法であり早期の正式交換が必須である
- 交換後の動作確認は燃料漏れチェックから始めて段階的に実施する
- メーカー別の特徴を理解することで確実な部品選択と交換作業が可能である
- 失敗防止のコツは作業前の写真記録と適切な部品管理である
- 定期メンテナンスにより交換頻度を大幅に減らすことができる
- 燃料の定期交換がプライマリーポンプの寿命延長に最も効果的である
- 保管環境の改善により部品劣化を抑制し長期使用が可能になる
- 早期の予兆発見により突然の故障を防止できる
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://www.youtube.com/watch?v=DQE5VZplrYs
- https://note.com/ryutaro0306/n/n8920ee45a9ce
- https://www.youtube.com/watch?v=jleAlCv1icI&pp=0gcJCdgAo7VqN5tD
- https://blog.goo.ne.jp/simyo124/e/840b56e45dee0b0b68087b7c93fd7dec
- https://www.youtube.com/watch?v=1ozLZVLpULM
- https://note.com/ryutaro0306/n/nbc35e28d9d48
- https://search.rakuten.co.jp/search/mall/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%BC+%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%97+%E3%81%AE+%E4%BA%A4%E6%8F%9B/
- https://shopping.yahoo.co.jp/search/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%97+%E4%BA%A4%E6%8F%9B/0/
- https://www.amazon.co.jp/%E5%85%B1%E7%AB%8B-%E5%88%88%E6%89%95%E6%A9%9F-%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%97/s?k=%E5%85%B1%E7%AB%8B+%E5%88%88%E6%89%95%E6%A9%9F+%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%97