農業・園芸 PR

【10万円で実現!】ラジコン草刈機自作完全ガイド~初心者でもできる制作手順と必要パーツを徹底解説

【10万円で実現!】ラジコン草刈機自作完全ガイド~初心者でもできる制作手順と必要パーツを徹底解説
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

草刈り作業は体力的にも時間的にも大変な作業ですが、最近では多くの人がラジコン草刈機の自作にチャレンジしています。市販品は数百万円と高額ですが、自作であれば10万円程度で実用的なラジコン草刈機を作ることが可能です。実際に多くの自作事例では、1000坪程度の広い土地でも効率的に草刈りができる性能を実現しています。

この記事では、実際にラジコン草刈機を自作した複数の事例を参考に、必要な部品から制作手順、コスト、運用方法まで詳しく解説します。特に初心者の方でも取り組みやすいよう、ホームセンターで入手できる材料を中心とした制作方法や、中古パーツの活用方法についても紹介しています。

この記事のポイント
✅ 10万円程度でラジコン草刈機が自作できる具体的な方法
✅ 必要な部品とその調達先、コストの詳細
✅ 制作手順と注意すべきポイント
✅ 運用時のバッテリー持続時間と作業効率

ラジコン草刈機自作の基本設計とコスト管理

  1. ラジコン草刈機自作は10万円で十分実現可能
  2. 中古ジャンク品活用でコストを大幅削減する方法
  3. マキタ互換バッテリーが自作ラジコン草刈機の電源に最適な理由
  4. ArduPilotで自動運転も可能になる発展性
  5. 四輪駆動システムで傾斜地25度まで対応する設計
  6. 1充電で約900㎡の草刈りが可能な実用性

ラジコン草刈機自作は10万円で十分実現可能

ラジコン草刈機の自作は、適切な部品選択により10万円程度で実現できます。 市販のプロ用ラジコン草刈機が300万円以上する中、自作なら大幅なコスト削減が可能です。

実際の制作事例では、以下のような部品構成で約10万円での制作が実現されています。メイン部品として、中華製車いす用DCモーター24V250W×4個をAmazonから調達し、これが最も高額な部品となります。

🔧 主要部品のコスト内訳

部品カテゴリ主な部品概算価格
駆動部中華製車いす用DCモーター×440,000円
電源系マキタ互換18Vバッテリー×215,000円
制御系デュアル制御モータードライバー8,000円
通信機近藤科学MC-8送受信機セット12,000円
草刈部中古エンジン草刈機(整備済)10,000円
フレーム材L型アングル等のホームセンター材料8,000円

この価格帯でありながら、ZERO TURNタイプの制御が可能で、土の地面が掘れてしまうほどの超強力なパワーを実現できます。特に中華製のモータードライバーは安価でありながら高性能で、マレーシア製の製品は特に評価が高いとされています。

重要なポイントとして、電気系統の設計は余裕を持たせることが推奨されています。ギリギリ設計は不具合を起こしやすいため、駆動部は多少オーバースペックにして使用することで、長期的な安定性を確保できます。

また、制作時には冷却対策も重要です。電源の並列回路には電流逆流防止の整流ダイオードを設置し、制御ボックスには冷却ファンを取り付けることで、バッテリーや制御部品の劣化を防げます。

中古ジャンク品活用でコストを大幅削減する方法

中古ジャンク品の活用は、ラジコン草刈機自作における最も効果的なコスト削減方法です。 特にヤフーオークションを活用することで、必要な部品を新品の1/3~1/5程度の価格で調達できます。

実際の制作事例では、ヤフーオークションでエンジン草刈り機のジャンクを落札し、キャブレターの分解掃除とリコイルスターターの整備を行うことで、完全に動作する草刈部を安価で手に入れています。バイク整備の経験があれば、エンジンの整備は決して難しくありません。

🛠️ 中古部品の狙い目と整備ポイント

部品名調達先整備ポイントコスト削減効果
エンジン草刈機ヤフオクキャブ分解清掃、リコイル修理70%削減
タイヤ(径30cm)ヤフオク空気圧チェック、バランス確認60%削減
芝刈り機本体ヤフオク刃の交換、デッキ清掃80%削減
バッテリー中古市場容量テスト、端子清掃50%削減

中古品選定の際は、修理可能な範囲の故障かどうかを見極めることが重要です。エンジン系であればキャブレターの詰まりや燃料系の問題が多く、これらは比較的簡単に修理できます。電装系の故障は修理が困難な場合があるため、避けた方が無難です。

また、ホームセンターで普通に入手できる材料を使用することで、メンテナンスが容易になります。特殊な部品を使用すると、後々の修理や改良が困難になるため、汎用性の高い材料を選択することが推奨されています。

タイヤに関しては、ノーパンクタイヤを選択することで、作業中のパンクリスクを完全に回避できます。草刈り作業では鋭利な物体による穴あきリスクが高いため、初期投資としてノーパンクタイヤを選択することで、長期的な運用コストを削減できます。

中古部品の活用により、新品では到底実現できない高性能なラジコン草刈機を、予算内で制作することが可能になります。

マキタ互換バッテリーが自作ラジコン草刈機の電源に最適な理由

マキタ互換の18Vリチウムイオンバッテリーは、自作ラジコン草刈機の電源として最適な選択肢です。 その理由は、高いコストパフォーマンス、豊富な容量オプション、そして優れた耐久性にあります。

実際の運用事例では、マキタ互換18V9.0Ahバッテリーを2個並列接続し、DC昇圧レギュレーターで24V20Aに昇圧して使用しています。この構成により、約40分から1時間の連続運転が可能で、約900㎡の草刈り作業を1充電で完了できます。

バッテリー性能比較表

バッテリータイプ電圧容量重量価格運転時間
マキタ互換18V18V9.0Ah0.6kg7,500円40-60分
鉛ディープサイクル12V38Ah14kg40,000円5時間
LFPバッテリー12V40Ah6kg54,000円5時間
18650セル自作25.9V16.8Ah2kg20,000円3.5時間

マキタ互換バッテリーの最大の利点は、交換の容易さです。バッテリーが切れても素早く交換できるため、作業の中断時間を最小限に抑えられます。また、充電器も安価で入手でき、複数のバッテリーを準備することで連続作業が可能になります。

電源システムの安全性も重要な要素です。並列回路には電流逆流防止の整流ダイオードを必ず設置し、バッテリーの劣化を防ぎます。また、ダイオードは動作中に発熱するため、制御ボックスに冷却ファンを取り付けることで、システム全体の安定性を向上させます。

冷却ファンの電源は、別系統の5Vポータブルバッテリーを使用することが推奨されています。RC受信機から電源を取ると電流不足となり、送信距離の短縮や誤動作の原因となる可能性があります。

バッテリー運用においては、過放電対策も重要です。リチウムイオンバッテリーは過放電に弱いため、セルあたり3.2V~3.4V程度で使用を停止し、4.1Vまでの充電に留めることで、バッテリー寿命を大幅に延長できます。

ArduPilotで自動運転も可能になる発展性

自作ラジコン草刈機は、ArduPilotソフトウェアを組み込むことで自動運転機能まで実現できる拡張性を持っています。 初期段階では手動制御で制作し、後から自動制御機能を追加するという段階的なアプローチが可能です。

ArduPilotはフリーのオートパイロットソフトウェアで、ローバータイプを使用することでRC車両の自動制御が実現できます。GPSとの組み合わせにより、予め設定したコースを自動で走行し、効率的な草刈りパターンを実行できます。

🚀 自動運転システムの構成要素

コンポーネント機能価格帯導入タイミング
ArduPilot制御ソフトウェア無料基本機能完成後
GPSモジュール位置情報取得5,000円自動化時
コンパス方向検知3,000円自動化時
テレメトリーラジオデータ通信8,000円監視機能追加時

自動運転機能の実装により、**GNSS(全球測位衛星システム)**の活用も可能になります。これにより、従来の草刈り作業では危険な斜面や、アクセスが困難な場所でも安全に作業を行えるようになります。

段階的な機能追加のメリットは、初期投資を抑えながら徐々に高機能化できることです。まずは基本的なラジコン制御で運用し、操作に慣れてから自動機能を追加することで、トラブル時の対応力も向上します。

自動運転システムでは、障害物検知機能も重要です。超音波センサーやLiDARセンサーを追加することで、樹木や建物との衝突を自動で回避する機能も実装できます。これにより、無人での長時間運転も安全に実現できます。

ただし、自動運転機能の実装には相応の技術知識が必要です。まずは手動制御での安定運用を実現し、その後段階的に自動化機能を追加するアプローチが推奨されています。

四輪駆動システムで傾斜地25度まで対応する設計

四輪駆動システムの採用により、傾斜地25度程度までの斜面でも安全に草刈り作業が可能になります。 この設計により、平地だけでなく農地や法面でも幅広く活用できる実用性の高いラジコン草刈機を実現できます。

四輪駆動システムの核となるのは、各輪に独立したDCモーターを配置することです。中華製車いす用DCモーター24V250Wを4個使用し、デュアル制御モータードライバーによってZERO TURNタイプの制御を実現しています。

🏔️ 四輪駆動システムの特徴

項目仕様効果
モーター出力250W×4個1000W総出力
駆動方式四輪独立制御ZERO TURN可能
最大傾斜角25度法面作業対応
タイヤ径30cm段差乗り越え性向上

重要な設計ポイントは、ハブの構造です。草や蔦が絡まると大変な問題となるため、チェーン駆動ではなくDCモーターに直接ハブを取り付けるダイレクトドライブ方式を採用しています。これにより、メンテナンス性と信頼性が大幅に向上します。

タイヤの選択も重要な要素です。ノーパンクタイヤを使用することで、草刈り作業中の鋭利な物体による穴あきリスクを回避できます。また、タイヤ径を大きくすることで、1充電当たりの作業範囲を拡大できます。

実際の計算例では、タイヤ径0.3m×2×3.14×60rpm=113.04m/分の移動能力があり、40分の連続運転で約4.5kmの移動が可能です。実働刈幅を20cmとして計算すると、約900㎡の草刈りが1充電で完了できます。

四輪駆動システムの制御には、マレーシア製のデュアル制御モータードライバーが推奨されています。安価でありながら高性能で、ZERO TURNタイプの制御が簡単に実現できる優れた製品です。

1充電で約900㎡の草刈りが可能な実用性

適切な設計により、1充電で約900㎡の草刈りが可能な実用的なラジコン草刈機を実現できます。 この性能は、一般的な家庭用草刈機を大幅に上回る作業効率を提供します。

実際の運用テストでは、マキタ互換18V9.0Ahバッテリー2個並列構成で、平坦な場所でひざ丈程度の草を対象とした場合に約900㎡の草刈りを達成しています。これは1000坪程度の広い土地の約3分の1に相当する範囲です。

📊 作業効率の詳細データ

条件数値備考
バッテリー容量18V 9.0Ah×2個並列接続で15Ah
連続運転時間40分平坦地、中程度負荷
移動速度113m/分タイヤ径30cm、60rpm
実働刈幅20cmオーバーラップ考慮
1充電作業面積約900㎡実測値

作業効率を最大化するためには、草刈りパターンの最適化が重要です。手動コントロールが下手な場合は、刈幅のオーバーラップを多めに設定することで、刈り残しを防げます。また、直線的な往復パターンよりも、効率的なターン動作を組み込むことで、作業時間を短縮できます。

バッテリー持続時間を延ばすためには、負荷の軽減も効果的です。草の高さが高すぎる場合は、2段階に分けて刈ることで、モーターへの負荷を軽減し、バッテリー持続時間を延長できます。

リチウムイオンバッテリーの特性を活かすためには、適切な温度管理も重要です。高温環境では容量が低下するため、冷却ファンによる積極的な冷却により、理論値に近い性能を維持できます。

複数のバッテリーパックを準備することで、連続作業時間を大幅に延長できます。1つのバッテリーで900㎡、3セット準備すれば2700㎡(約800坪)の連続作業が可能になり、大規模な土地でも効率的な草刈りが実現できます。

ラジコン草刈機自作の実践的な制作手順とパーツ選定

  1. 中華製車いすモーターが自作ラジコン草刈機の駆動源として最適
  2. ホームセンター材料で作る軽ワゴン運搬可能なフレーム設計
  3. デュアル制御モータードライバーでZERO TURN機能を簡単実現
  4. 冷却システムと電流逆流防止対策で長期安定運用
  5. リチウムイオンバッテリーパック自作で大幅コスト削減
  6. 段差対応とタイヤガード装着で実用性向上
  7. まとめ:ラジコン草刈機自作で効率的な草刈りを実現

中華製車いすモーターが自作ラジコン草刈機の駆動源として最適

中華製車いす用DCモーター24V250Wは、自作ラジコン草刈機の駆動源として最もコストパフォーマンスに優れた選択肢です。 Amazonで調達可能で、4個セットでも約4万円程度と、高性能でありながら手頃な価格で入手できます。

このモーターの特徴は、定格24V10.4A(250W)75RPMという仕様で、四輪すべてに装着することで総出力1000Wという強力なパワーを実現できることです。全力使用時にはZERO TURNで土の地面が掘れてしまうほどの超強力な性能を発揮します。

🔧 車いす用モーターの仕様比較

項目中華製モーター国産モーター汎用DCモーター
価格10,000円/個25,000円/個15,000円/個
出力250W300W200W
回転数75RPM60RPM100RPM
耐久性良好優秀普通
入手性Amazon即納受注生産ホームセンター

車いす用モーターを選択する理由は、電動車いすと同様の制御方式を採用できることです。後輪のみ左右別々に作動させ、前輪をフリー方式とすることで、効率的なステアリング制御が可能になります。この方式は多くの自作ラジコン草刈機で採用されている実績のある設計です。

モーターの取り付けには、ダイレクトドライブ方式を採用することが推奨されています。チェーンやベルト駆動では、草や蔦が絡まるトラブルが発生しやすいため、DCモーターに直接ハブを取り付ける方式が実用的です。

重要な注意点として、モーターの放熱対策も必要です。連続使用時には相当な発熱が予想されるため、モーター周辺の通気性を確保し、必要に応じて冷却ファンを追加することで、長期的な安定性を確保できます。

また、モーターの制御にはPWM制御を使用することで、きめ細かな速度調整が可能になります。これにより、草の密度や地形に応じて最適な速度で作業を行えるようになります。

ホームセンター材料で作る軽ワゴン運搬可能なフレーム設計

ホームセンターで普通に入手できる材料を使用することで、メンテナンスが容易で軽ワゴンで運搬可能なフレームを設計できます。 L型アングルを主材料とした躯体構造により、堅牢性と整備性を両立できます。

フレーム設計の基本コンセプトは、エンジン草刈り機をL型アングルで組んだ躯体で抱き込む構造です。この設計により、既存の草刈り機を活かしながら、ラジコン制御機能を追加できます。

🏗️ フレーム材料と構造

部材材料サイズ用途価格
メインフレームL型アングル40×40×3mm基本構造1,500円/本
補強材角パイプ30×30×2mm補強・取付台1,200円/本
底板コンパネ12mm厚バッテリー台800円/枚
ジョイントボルト・ナットM8×20mm組立用50円/セット

軽ワゴン運搬を前提とした設計では、分解・組立が容易な構造にすることが重要です。ボルト接続を多用し、溶接箇所を最小限に抑えることで、メンテナンス時の分解や、運搬時のコンパクト化が可能になります。

重量配分も重要な設計要素です。重心を低く保つことで、傾斜地での安定性が向上します。バッテリーパックを最下部に配置し、軽量なエンジン部分を上部に配置することで、理想的な重量配分を実現できます。

フレームの開口部設計では、草の排出を積極的に行うためのサイド開口を設けることが推奨されています。刈り取った草がデッキ内に蓄積すると、エンジンへの負荷が増大し、作業効率が低下するためです。

また、タイヤガードの装着により、飛び石などからタイヤを保護できます。草刈り作業では小石の跳ね上がりが避けられないため、タイヤの損傷を防ぐ対策が必要です。特にノーパンクタイヤでも、激しい衝撃により損傷する可能性があるため、予防策として有効です。

デュアル制御モータードライバーでZERO TURN機能を簡単実現

デュアル制御モータードライバーの採用により、複雑な制御回路を自作することなく、ZERO TURN機能を簡単に実現できます。 特にマレーシア製の製品は、安価でありながら高性能で、多くの自作事例で採用されています。

ZERO TURN機能とは、左右の車輪を独立制御することで、その場での360度回転を可能にする機能です。これにより、狭い場所でも効率的なターンが可能になり、作業効率が大幅に向上します。

⚙️ モータードライバーの仕様と機能

機能仕様効果
入力電圧12-24Vバッテリー直接接続可能
出力電流20A/チャンネル高出力モーター対応
制御方式PWM制御無段階速度調整
入力信号RC信号対応ラジコン送信機で制御

デュアル制御モータードライバーの接続は非常に簡単で、RC受信機からの信号を直接入力するだけで動作します。複雑なマイコンプログラムや回路設計は不要で、初心者でも確実に動作する制御システムを構築できます。

重要な設定項目として、フェイルセーフ機能があります。RC信号が途切れた場合に自動的にモーターを停止する機能で、安全性の確保には必須の機能です。適切に設定することで、通信トラブル時の暴走を防げます。

モータードライバーの放熱対策も重要です。高出力での連続使用時には相当な発熱が発生するため、アルミ製ヒートシンクの取り付けや、制御ボックス内への冷却ファン設置により、安定した動作を確保できます。

また、電源ノイズ対策として、大容量電解コンデンサーをモータードライバー近くに配置することで、モーター動作時のノイズによる誤動作を防止できます。特にブラシ付きDCモーターでは、ブラシノイズが問題となりやすいため、適切なノイズ対策が必要です。

冷却システムと電流逆流防止対策で長期安定運用

適切な冷却システムと電流逆流防止対策により、長期間の安定運用が可能になります。 これらの対策は、初期投資は必要ですが、長期的なメンテナンスコストと故障リスクを大幅に削減できます。

冷却システムの核となるのは、制御ボックスに取り付ける冷却ファンです。バッテリーパックとモータードライバーの両方を効率的に冷却し、高温による性能低下や劣化を防ぎます。

🌡️ 冷却システムの構成要素

コンポーネント仕様設置場所効果
制御ボックスファン12V 0.5A制御ボックス内電装品冷却
バッテリー冷却ファン5V 0.3Aバッテリーケースバッテリー冷却
モーター冷却自然空冷モーター周辺モーター冷却
排気ダクトアルミ製制御ボックス上部熱気排出

電流逆流防止対策では、電流逆流防止の整流ダイオードを並列回路に設置することが必須です。この対策により、バッテリーの劣化を大幅に抑制でき、バッテリー寿命を延長できます。

ダイオードは動作中に発熱するため、適切な放熱対策も必要です。小型のヒートシンクを取り付けるか、通気性の良い場所に配置することで、ダイオード自体の劣化も防げます。

冷却ファンの電源は、別系統の5Vポータブルバッテリーを使用することが推奨されています。RC受信機から電源を取ると電流不足となり、送信距離の短縮や誤動作の原因となる可能性があります。

長期安定運用のためには、定期的なメンテナンスも重要です。冷却ファンのフィルター清掃、バッテリー端子の清掃、配線の点検を定期的に実施することで、突発的な故障を予防できます。

また、運用データの記録により、劣化の兆候を早期に発見できます。バッテリーの持続時間、モーター温度、ファン動作時間などを記録し、異常値を検出することで、予防保全が可能になります。

リチウムイオンバッテリーパック自作で大幅コスト削減

18650リチウムイオンセルを使用したバッテリーパックの自作により、市販品と比較して大幅なコスト削減が可能です。 適切な設計と安全対策により、高性能で安全なバッテリーシステムを構築できます。

自作バッテリーパックの基本構成は、18650セルを8並列×7直列で配置し、総容量16.8Ah、25.9Vのパックを製作します。中古セルを活用することで、さらなるコスト削減が可能です。

🔋 バッテリーパック自作の仕様

項目仕様市販品との比較
セル構成18650×56個(8P7S)
総容量16.8Ah(25.9V)約1/3のコスト
BMS7S対応安全性確保
冷却アクティブ冷却性能向上
製作費約20,000円市販品60,000円相当

バッテリーパック製作で最も重要なのは、**BMS(バッテリーマネジメントシステム)**の搭載です。AliExpressで購入できる約1,400円のBMSにより、充電保護、放電保護、バランス充電等の安全機能を確保できます。

セルの接続には、ニッケルストリップワイヤ2sq銅線を使用し、はんだ付けで確実に接続します。セルに直接はんだ付けはせず、ホルダーを使用することで、セル交換時のダメージを最小限に抑えられます。

重要な安全対策として、各セルの電圧監視機能を搭載します。AliExpressの80円程度の電圧計を各並列セルに設置し、運用中の電圧変動を監視できるようにします。これにより、劣化セルの早期発見が可能になります。

バッテリーパックの運用では、温度管理が最も重要です。ポリカーボネート製のケースに多数の通気孔を設け、専用ファンで積極的な冷却を行います。高温は容量低下と劣化の原因となるため、常時冷却が推奨されています。

過放電防止のため、電圧監視回路も自作します。秋月電子のM51957Bとユニバーサル基板を使用し、総電圧21V以下でブザーが鳴る回路を製作することで、バッテリー保護機能を追加できます。

段差対応とタイヤガード装着で実用性向上

段差対応機能とタイヤガードの装着により、実際の使用環境での実用性を大幅に向上させることができます。 これらの改良により、平坦地だけでなく、不整地や障害物のある場所でも安全に作業できるようになります。

段差対応の基本は、車体の上下動機能です。草刈り高さの調整だけでなく、小さな段差や不陸への対応を可能にすることで、作業範囲を大幅に拡大できます。

🚗 段差対応とガード機能

機能仕様効果
車高調整±50mm段差乗り越え
タイヤガードアルミ製飛び石防護
サスペンションスプリング式衝撃吸収
アンダーガード鉄板製底面保護

タイヤガードの設計では、飛び石や草の巻き込みを防ぐことが主目的です。草刈り作業では、小石の跳ね上がりが避けられないため、タイヤを確実に保護する必要があります。特にノーパンクタイヤでも、激しい衝撃により損傷する可能性があります。

車高調整機構は、ハンドルのストッパーピン方式が一般的です。現場で簡単に調整でき、工具なしで設定変更が可能な設計が推奨されています。ストッパーピンが紛失しやすいため、予備品の確保と、紛失防止用のワイヤー取り付けが有効です。

重要な安全対策として、エンジン排気ガードの装着も必要です。サイレンサーの排出口がバッテリーパックの方向を向いている場合、熱的な問題が生じる可能性があるため、遮熱ガードの設置により、バッテリーを高温から保護できます。

草の排出を効率化するため、サイド部分の開口も重要な改良点です。刈り取った草がデッキ内に蓄積すると、エンジン負荷が増大し、作業効率が低下します。適切な開口設計により、草の自然排出を促進できます。

また、現地への運搬を効率化するため、専用リヤカーの製作も実用的です。コンパネと2×4材で製作した簡易リヤカーにより、バッテリーパックやガソリンタンクなどの付属品を一括運搬できます。

まとめ:ラジコン草刈機自作で効率的な草刈りを実現

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. ラジコン草刈機自作は10万円程度の予算で実現可能である
  2. 中華製車いす用DCモーター4個で総出力1000Wの強力なシステムを構築できる
  3. ヤフーオークションの中古ジャンク品活用により大幅なコスト削減が可能である
  4. マキタ互換18Vバッテリー2個並列構成で約40分の連続運転を実現できる
  5. デュアル制御モータードライバーによりZERO TURN機能を簡単に実装できる
  6. ホームセンター材料を使用することでメンテナンスが容易になる
  7. 冷却システムと電流逆流防止対策により長期安定運用が可能である
  8. 18650セル自作バッテリーパックで市販品の1/3のコストを実現できる
  9. 1充電で約900㎡の草刈りが可能な実用的な性能を達成できる
  10. ArduPilotソフトウェア組み込みにより自動運転機能まで拡張可能である
  11. 四輪駆動システムにより傾斜地25度まで対応できる
  12. 段差対応機能とタイヤガード装着により実用性が大幅に向上する
  13. 適切な設計により軽ワゴンで運搬可能なサイズに収められる
  14. 定期的なメンテナンスにより突発的な故障を予防できる
  15. 複数バッテリーパック準備により大規模土地での連続作業が可能である

調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト

  1. https://motomachix.hatenablog.com/entry/2022/06/06/ラジコン草刈機を自作してみることにした。①
  2. https://www.youtube.com/playlist?list=PLiiUetsG7EMt3l9hCN6n0iPHWT_BMGXbh
  3. https://motomachix.hatenablog.com/entry/2022/06/09/ラジコン草刈機を自作してみることにした。②
  4. https://ameblo.jp/tkinnsann/entry-12625963890.html
  5. http://bach72.blog.fc2.com/blog-entry-1622.html
  6. https://www.pinterest.com/pin/61080138748828059/
  7. https://m.youtube.com/watch?v=GODKg-c_jbE
  8. https://ca.pinterest.com/pin/diy-radiocontrolled-grass-mower–589690144982387290/
  9. http://blog.livedoor.jp/topmidct/archives/cat_959443.html
  10. https://www.avisoscertificados.com/index.php/pcmypage/shopdetail/109237275/hobby.html