草刈機の8枚刃が切れなくなって困っていませんか?新品を買い替える前に、ちょっと待ってください。実は8枚刃は研磨すれば新品同様の切れ味を取り戻すことができる優れものなんです。チップソーのように使い捨てではなく、何度でも研ぎ直して使える経済的な刃として多くの農作業者に愛用されています。
この記事では、草刈機8枚刃の正しい研ぎ方から必要な道具、安全対策、研磨機の選び方まで、初心者でもプロ並みの仕上がりを実現できる完全攻略法をお伝えします。平型ヤスリを使った手作業から専用研磨機まで、あらゆる方法を網羅的に解説。さらに8枚刃とチップソーの違いやメリット・デメリット、研磨後のメンテナンス方法まで、草刈り作業の効率化に必要な情報を余すことなくご紹介します。
この記事のポイント |
---|
✅ 草刈機8枚刃の基本的な研ぎ方と必要な道具がわかる |
✅ 安全な研磨作業のための保護具と注意点を理解できる |
✅ 8枚刃専用研磨機の選び方と使い方をマスターできる |
✅ チップソーとの違いや使い分け方法が明確になる |
草刈機8枚刃の研ぎ方完全マスター術
- 草刈機8枚刃の研ぎ方は平型ヤスリで均等に研ぐこと
- 草刈機8枚刃の研磨に必要な道具は3つだけ
- 草刈機8枚刃研磨の安全対策は保護具着用が最重要
- 8枚刃研磨機の選び方はグラインダー付きがおすすめ
- 草刈機8枚刃のメリットは経済性と切れ味復活
- 草刈機8枚刃のデメリットは定期的なメンテナンスが必要
草刈機8枚刃の研ぎ方は平型ヤスリで均等に研ぐこと
草刈機の8枚刃を研ぐ際の最も基本的で重要なポイントは、平型ヤスリを使って各刃を均等に研磨することです。8枚刃は名前の通り8つの刃が等間隔に配置されており、一枚でも研磨が不均等になると振動の原因となってしまいます。
まず刃をしっかりと固定することから始めましょう。作業台にクランプを使って刃が動かないように確実に固定します。この固定作業が甘いと、研磨中に刃が動いて均等に研げず、仕上がりに大きな差が出てしまいます。固定できたら、新品の刃を基準にして、摩耗した刃を同じ角度で研ぎ直していきます。
平型ヤスリの動かし方も重要なポイントです。刃の先端から根元に向かって一定の力でヤスリを動かし、全ての刃に対して同じ回数だけ研磨を行います。一般的には各刃に対して5〜10回程度のストロークが適切とされています。力加減も一定に保ち、強すぎず弱すぎない適度な圧力を心がけましょう。
📊 8枚刃研磨の基本手順
工程 | 作業内容 | 所要時間 | 注意点 |
---|---|---|---|
1. 固定 | クランプで刃を確実に固定 | 1分 | 刃が動かないことを確認 |
2. 基準確認 | 新品刃と比較して研磨量を決定 | 30秒 | 摩耗状況の把握が重要 |
3. 研磨 | 平型ヤスリで各刃を均等に研磨 | 5-8分 | 力加減と回数を一定に |
4. 仕上げ | 全体バランスの確認と微調整 | 1-2分 | 振動テストを実施 |
定期的な研ぎ直しが8枚刃の性能を維持する秘訣です。使用頻度にもよりますが、一般的には月に1〜2回程度の研磨を行うことで、常に最適な切れ味を保つことができます。研磨のタイミングを見極めるコツは、草刈り作業中に以前より力が必要になったと感じた時です。
草刈機8枚刃の研磨に必要な道具は3つだけ
草刈機8枚刃の研磨に必要な道具は意外とシンプルで、基本的には3つの道具があれば十分です。高価な専用機器を揃える必要はなく、ホームセンターで購入できる一般的な工具で対応できるのが8枚刃研磨の魅力の一つです。
必須道具その1:平型ヤスリです。8枚刃の平らな部分を研磨するために使用します。目の粗さは中目(2番程度)が最適で、長さは200mm程度のものが使いやすいでしょう。あまり細かい目のヤスリだと研磨に時間がかかりすぎ、粗すぎると仕上がりが悪くなってしまいます。
必須道具その2:作業台とクランプです。安全で確実な作業のためには、しっかりとした作業台と刃を固定するためのクランプが不可欠です。作業台は平らで安定したものを選び、クランプは刃の大きさに合わせて適切なサイズを用意しましょう。一般的には口開き幅が100mm以上のものが使いやすいです。
🔧 推奨道具一覧
道具名 | 規格・サイズ | 価格帯 | 用途 |
---|---|---|---|
平型ヤスリ | 200mm 中目(2番) | 500-1,000円 | 刃の平面研磨 |
Cクランプ | 口開き100mm以上 | 800-1,500円 | 刃の固定 |
作業台 | 高さ80-90cm | 3,000-8,000円 | 安定した作業面 |
保護メガネ | JIS規格品 | 300-800円 | 目の保護 |
軍手 | 滑り止め付き | 200-500円 | 手の保護 |
必須道具その3:保護具です。安全な作業のためには保護メガネと手袋が必要不可欠です。研磨中に飛び散る金属粉から目を守るため、必ずJIS規格の保護メガネを着用しましょう。手袋は滑り止め付きの軍手で十分ですが、ヤスリ作業に適した薄手のものを選ぶことをおすすめします。
これらの道具を揃える総額は5,000円程度で、一度購入すれば長期間使用できます。新品の8枚刃が1枚500〜1,000円程度することを考えると、研磨道具への投資は非常に経済的だと言えるでしょう。
草刈機8枚刃研磨の安全対策は保護具着用が最重要
草刈機8枚刃の研磨作業において、安全対策は絶対に軽視してはいけない重要な要素です。刃は非常に鋭利で、研磨中に手や体に当たると深刻な怪我をする可能性があります。また、研磨作業中には金属粉が飛び散るため、適切な保護具の着用が必須となります。
保護メガネの着用は最も重要な安全対策の一つです。研磨中に飛び散る金属粉が目に入ると、炎症や傷害の原因となります。必ずJIS規格に適合した保護メガネを使用し、作業開始前に曇り止めを確認しておきましょう。一般的な眼鏡では十分な保護効果は期待できません。
手の保護も同様に重要です。滑り止め付きの作業用手袋を着用し、ヤスリを確実に握れるようにしましょう。ただし、厚すぎる手袋は作業の精度を下げる可能性があるため、薄手で丈夫なものを選ぶのがポイントです。軍手でも構いませんが、できれば専用の作業用手袋を推奨します。
🛡️ 安全対策チェックリスト
項目 | 必要性 | 確認ポイント |
---|---|---|
保護メガネ | 必須 | JIS規格適合、曇り止め確認 |
作業用手袋 | 必須 | 滑り止め付き、適切な厚さ |
作業服 | 推奨 | 長袖、化繊素材避ける |
作業台固定 | 必須 | ガタつきなし、適切な高さ |
換気 | 推奨 | 金属粉の飛散対策 |
作業環境の整備も安全対策の重要な要素です。作業台は平らで安定した場所に設置し、周囲に障害物がないことを確認しましょう。また、適度な換気を行い、金属粉の蓄積を防ぐことも大切です。屋外での作業が理想的ですが、屋内で行う場合は窓を開けるか換気扇を使用してください。
刃の固定作業も安全性に直結します。クランプでしっかりと固定し、研磨中に刃が動かないことを必ず確認してから作業を開始しましょう。固定が不十分だと、ヤスリが滑って怪我をする危険性が高まります。作業前には必ず固定状態をチェックする習慣を身につけることが重要です。
8枚刃研磨機の選び方はグラインダー付きがおすすめ
8枚刃の研磨を頻繁に行う場合や、より効率的な作業を求める場合は、専用の研磨機の導入を検討することをおすすめします。市場には様々なタイプの研磨機がありますが、初心者から上級者まで幅広く対応できるのは「グラインダー付きの研磨機」です。
新興工業のSK-205は、8枚刃専用研磨機として高い評価を得ている製品です。φ230/255/305mmの各サイズに対応しており、高速グラインダーが付属しているため、購入後すぐに使用開始できます。価格は33,000円程度と決して安くはありませんが、作業効率と仕上がりの質を考えると十分にペイする投資と言えるでしょう。
研磨機を選ぶ際の重要なポイントは、対応サイズの確認です。一般的な草刈機用8枚刃のサイズは230mm、255mm、305mmの3種類が主流で、使用している刃のサイズに対応した研磨機を選ぶ必要があります。複数サイズに対応している機種を選べば、将来的にサイズの異なる刃を使用する際にも対応できて便利です。
⚙️ 主要8枚刃研磨機比較表
製品名 | 価格帯 | 対応サイズ | グラインダー | 特徴 |
---|---|---|---|---|
新興工業 SK-205 | 33,000円 | φ230/255/305mm | 付属 | 万能型、初心者向け |
共立 SK205A | 29,000円 | φ230/255/305mm | 別売 | コスト重視 |
ツムラ TK-501 | 23,000円 | φ230/255/305mm | 付属 | チップソー兼用 |
グラインダー付きのメリットは、一台で完結することです。グラインダー別売りのモデルを選ぶと、別途グラインダーを購入する必要があり、結果的に総額が高くなる場合があります。また、メーカー推奨のグラインダーがセットになっているため、性能面での心配もありません。
中古の研磨機を検討する場合は、砥石の状態を必ず確認しましょう。砥石は消耗品で交換が必要になるため、著しく摩耗している場合は追加コストが発生します。また、モーターの動作確認や各部の摩耗状況もチェックが必要です。中古品を購入する場合でも、信頼できる販売店から購入することをおすすめします。
草刈機8枚刃のメリットは経済性と切れ味復活
草刈機の8枚刃には、チップソーにはない独特のメリットがあります。最大の特徴は経済性の高さで、一度購入すれば研磨を繰り返すことで長期間使用できることです。チップソーは刃が欠けたり摩耗したりすると交換が必要ですが、8枚刃は研磨により新品同様の切れ味を何度でも復活させることができます。
切れ味の持続性も8枚刃の大きなメリットです。適切に研磨された8枚刃は、チップソーに匹敵する、場合によってはそれを上回る切れ味を発揮します。特に硬い草や小枝に対しては、金属製の8枚刃の方が優れた性能を示すことが多いです。また、石やコンクリートに当たった場合の耐久性も8枚刃の方が高いとされています。
サイズの自由度も見逃せないポイントです。研磨を重ねることで刃は徐々に小さくなりますが、これを逆手に取って細かい場所の草刈りに活用できます。305mmから始まって、270mm、250mmと段階的に小さくなった刃は、それぞれ異なる用途に最適化されていきます。
💰 8枚刃とチップソーのコスト比較
項目 | 8枚刃 | チップソー | 差額 |
---|---|---|---|
初期費用 | 1,000円 | 1,200円 | +200円 |
研磨/交換費用 | 200円/回 | 1,200円/回 | -1,000円 |
年間使用回数 | 12回研磨 | 12回交換 | – |
年間ランニングコスト | 2,400円 | 14,400円 | -12,000円 |
3年間総コスト | 8,200円 | 43,200円 | -35,000円 |
環境への配慮という観点でも8枚刃は優秀です。使い捨てのチップソーと違い、研磨により長期間使用できるため、廃棄物の削減に貢献できます。また、金属製のため最終的にはリサイクルも可能で、環境負荷を最小限に抑えられます。
草刈り作業の効率性においても、8枚刃は優れた特性を持っています。適切に研磨された8枚刃は振動が少なく、長時間の作業でも疲労が蓄積しにくいという特徴があります。また、金属刃特有の「食いつき」の良さにより、効率的に草を刈り取ることができます。
草刈機8枚刃のデメリットは定期的なメンテナンスが必要
8枚刃には多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。最も大きなデメリットは定期的なメンテナンスが必要なことです。チップソーのように使い捨てではないため、切れ味を維持するためには定期的な研磨作業が不可欠となります。
研磨技術の習得が必要という点も、人によってはデメリットと感じるかもしれません。適切な研磨を行うためには、ある程度の技術と経験が必要で、最初は思うような仕上がりにならない場合もあります。また、研磨道具の準備や作業場所の確保なども必要で、手軽さという点ではチップソーに劣ります。
石やコンクリートに対する脆弱性も8枚刃の弱点の一つです。金属刃はチップソーより切れる反面、石やコンクリート、地面に当てると途端に切れなくなってしまいます。作業中は地面との接触を避ける注意深さが求められ、慣れないうちは作業効率が下がる可能性があります。
⚠️ 8枚刃使用時の注意点
デメリット | 対策方法 | 重要度 |
---|---|---|
定期研磨の必要性 | 研磨スケジュールの管理 | 高 |
研磨技術の習得 | 練習用刃での技術向上 | 中 |
石への接触リスク | 作業前の地面確認 | 高 |
初期投資 | 道具の段階的購入 | 低 |
作業時間 | 効率的な研磨手順の確立 | 中 |
初期投資の負担も考慮すべきポイントです。研磨道具一式を揃えるには5,000円程度、専用研磨機を導入する場合は30,000円以上の投資が必要になります。頻繁に草刈りを行わない場合、この初期投資を回収するまでに時間がかかる可能性があります。
作業時間の増加も無視できないデメリットです。チップソーなら交換作業は数分で完了しますが、8枚刃の研磨には15〜30分程度の時間が必要です。また、研磨後の清掃や道具の片付けも含めると、さらに時間がかかります。時間効率を重視する場合は、このデメリットを慎重に検討する必要があります。
草刈機8枚刃研ぎ方の実践テクニックとコツ
- チップソーとの違いは研磨方法と耐久性
- 8枚刃研磨機の使い方は固定と角度が重要
- 刈払機刃の研ぎ方で最も重要なのは入角の維持
- 8枚刃研磨機中古選びのポイントは砥石の状態確認
- チップソー研磨機との使い分けは刃の種類で判断
- まとめ:草刈機8枚刃研ぎ方の要点
チップソーとの違いは研磨方法と耐久性
草刈機の刃には大きく分けて8枚刃(金属刃)とチップソーの2種類があり、それぞれ特性や研磨方法が大きく異なります。8枚刃は一枚の金属板に8つの刃が形成された構造で、チップソーは円盤状の刃に超硬チップが溶接された構造となっています。
研磨方法の根本的な違いは、8枚刃が平型ヤスリやグラインダーで直接金属を削るのに対し、チップソーは超硬チップ部分をダイヤモンドヤスリやダイヤモンド砥石で研磨する点です。8枚刃の研磨は比較的単純な作業ですが、チップソーの研磨には更に高度な技術が要求されます。
耐久性の面では、8枚刃の方が長期間使用できる傾向があります。適切に研磨を続ければ、305mmの8枚刃を270mm、さらに250mmまで小さくしながら使い続けることができます。一方、チップソーは超硬チップが欠けたり摩耗したりすると、修復が困難で交換が必要になります。
🔄 8枚刃とチップソーの特性比較
特性 | 8枚刃 | チップソー |
---|---|---|
材質 | 炭素鋼(SK材) | 母材+超硬チップ |
研磨方法 | 平型ヤスリ/グラインダー | ダイヤモンドヤスリ/砥石 |
研磨難易度 | 初心者でも可能 | 中級〜上級者向け |
初期費用 | 500-1,500円 | 800-2,500円 |
ランニングコスト | 研磨費用のみ | 交換費用 |
耐用年数 | 3-5年 | 1-2年 |
切れ味の特性も両者で異なります。8枚刃は金属刃特有の「食いつき」があり、太めの草や小枝に対して優れた切断力を発揮します。一方、チップソーは超硬チップの鋭さにより、細かい草を綺麗に刈り取ることができます。作業対象に応じて使い分けることが理想的です。
メンテナンス性においても差があります。8枚刃は研磨による切れ味回復が可能で、刃が欠けた場合も研磨により修復できます。チップソーは超硬チップが欠けると研磨での修復は困難で、基本的には交換が必要になります。ただし、チップソーは研磨頻度が少なくて済むというメリットもあります。
8枚刃研磨機の使い方は固定と角度が重要
8枚刃専用研磨機を使用する際の最も重要なポイントは、刃の確実な固定と適切な研磨角度の維持です。研磨機を使用すれば手作業より短時間で均一な仕上がりを得られますが、正しい使い方を理解していないと期待した結果は得られません。
刃の固定方法は研磨機の種類により異なりますが、基本的には専用のクランプやホルダーを使用して刃をしっかりと固定します。SK-205のような研磨機では、刃の中心穴を基準にした固定システムが採用されており、刃を正確に位置決めできます。固定が不十分だと研磨中に刃が動き、仕上がりにムラが生じてしまいます。
研磨角度の設定も重要な要素です。一般的な8枚刃の研磨角度は30〜45度が適切とされており、研磨機にはこの角度を正確に設定できる機構が備わっています。角度が浅すぎると刃が鋭くなりすぎて欠けやすくなり、深すぎると切れ味が悪くなってしまいます。
🔧 研磨機操作手順
手順 | 作業内容 | 所要時間 | 注意点 |
---|---|---|---|
1. 準備 | 研磨機の設置と砥石の確認 | 2分 | 砥石の摩耗状況をチェック |
2. 固定 | 刃をホルダーに確実に固定 | 1分 | 中心位置の正確な合わせ |
3. 角度調整 | 研磨角度を30-45度に設定 | 30秒 | 角度ゲージでの確認 |
4. 研磨 | 各刃を順番に均等に研磨 | 5-8分 | 研磨量の均一化 |
5. 仕上げ | バリ取りと最終確認 | 2分 | 刃先の滑らかさチェック |
砥石の選択と管理も研磨品質に大きく影響します。8枚刃用の砥石は一般的にアルミナ系やカーボランダム系が使用され、目の粗さは中程度(60〜100番)が適しています。砥石が摩耗したり目詰まりしたりすると研磨効率が低下するため、定期的な交換やドレッシングが必要です。
研磨中の送り速度の調整も重要なポイントです。速すぎると研磨が不十分になり、遅すぎると過度に削ってしまいます。一般的には1刃あたり30〜60秒程度の研磨時間が適切とされています。各刃を同じ時間だけ研磨することで、均一な仕上がりを実現できます。
刈払機刃の研ぎ方で最も重要なのは入角の維持
刈払機の刃を研ぐ際に最も注意すべきポイントは、入角(刃先の角度)の適切な維持です。入角は刃の切れ味と耐久性を決定する重要な要素で、適切でないとクラックの発生や刃の欠けの原因となってしまいます。
適切な入角の重要性は、新品の刃と比較することでよく理解できます。新品の8枚刃は工場で最適な入角に設定されており、この角度を維持することが理想的な性能を発揮する鍵となります。入角が鋭すぎると刃が欠けやすくなり、鈍すぎると草を切る効率が悪くなってしまいます。
研磨時には一定の角度を保つことが絶対条件です。手作業でヤスリを使用する場合は、ヤスリの角度を一定に保ちながら研磨を行います。角度ガイドを使用したり、研磨機の角度設定機能を活用したりすることで、より正確な入角を維持できます。
📐 入角管理のポイント
入角の状態 | 切れ味 | 耐久性 | 対策 |
---|---|---|---|
適正(30-45度) | 良好 | 良好 | 現状維持 |
鋭すぎる(30度未満) | 非常に良い | 悪い | 角度を広げる |
鈍すぎる(45度超) | 悪い | 良い | 角度を狭める |
不均一 | 悪い | 悪い | 全体を研ぎ直し |
入角の確認方法として、新品の刃を基準として比較する方法が最も確実です。新品の刃と研磨した刃を重ねて比較し、角度の違いを目視で確認します。また、角度計を使用してより正確に測定することも可能です。定期的な確認により、適切な入角を維持できます。
クラック防止のためには、入角を丸める処理も重要です。研磨後の刃先が鋭すぎる場合、ヤスリで軽く角を落として丸みを持たせます。これにより応力集中を防ぎ、クラックの発生リスクを大幅に減少させることができます。新品の刃も同様に入角が丸められていることが確認できます。
8枚刃研磨機中古選びのポイントは砥石の状態確認
8枚刃研磨機を中古で購入する際は、砥石の状態確認が最重要ポイントです。砥石は消耗品であり、交換には数千円のコストがかかるため、購入前の状態確認は経済性に大きく影響します。また、研磨機本体の機械的な状態も併せてチェックする必要があります。
砥石の摩耗状況は、まず外径の測定から始めます。新品時の砥石直径と比較して、どの程度摩耗しているかを確認しましょう。一般的に砥石の外径が新品時の80%以下になった場合は交換時期とされています。また、砥石表面の平滑性や目詰まりの状況も重要なチェックポイントです。
モーターの動作確認も忘れてはいけません。実際に電源を入れて動作させ、異音や振動がないかを確認します。ベアリングの摩耗により異音が発生している場合は、修理費用が高額になる可能性があります。また、回転数が適正かどうかも確認が必要です。
🔍 中古研磨機チェックリスト
チェック項目 | 確認方法 | 評価基準 |
---|---|---|
砥石の摩耗 | 外径測定 | 新品の80%以上 |
砥石の平滑性 | 目視確認 | 大きな凹凸なし |
モーター動作 | 運転テスト | 異音・振動なし |
固定機構 | 動作確認 | スムーズな動作 |
角度調整機構 | 精度確認 | 正確な角度設定可能 |
電源コード | 外観確認 | 損傷・劣化なし |
固定機構の精度も重要な確認ポイントです。刃を固定するクランプやホルダーがスムーズに動作し、確実に固定できるかを確認しましょう。固定が不十分だと研磨精度に影響し、場合によっては安全上の問題も発生します。また、角度調整機構も正確に動作するかをチェックします。
付属品の有無も価格に大きく影響する要素です。取扱説明書、角度ゲージ、交換用砥石、安全カバーなどの付属品が揃っているかを確認しましょう。特に取扱説明書は正しい使用方法を理解するために不可欠です。付属品が不足している場合は、別途購入費用を考慮して価格を判断する必要があります。
チップソー研磨機との使い分けは刃の種類で判断
草刈り作業においてチップソー研磨機と8枚刃研磨機の使い分けは、使用する刃の種類と作業内容により決定します。両方の研磨機を所有している場合は、それぞれの特性を活かした使い分けにより、効率的なメンテナンスが可能になります。
チップソー研磨機の適用範囲は、主にチップソーの研磨ですが、一部の機種では笹刈刃や小型の金属刃にも対応しています。ツムラのTK-501のような機種は、チップソーと8枚刃の両方に対応した汎用性の高いモデルです。ただし、専用機に比べると研磨精度や効率で劣る場合があります。
8枚刃専用研磨機の優位性は、8枚刃に特化した設計により高い研磨精度と効率を実現していることです。SK-205のような専用機は、8枚刃の形状に最適化された固定システムと研磨機構を備えており、チップソー研磨機では得られない高品質な仕上がりを提供します。
⚙️ 研磨機使い分けガイド
研磨対象 | 8枚刃専用機 | チップソー研磨機 | 推奨度 |
---|---|---|---|
8枚刃(230-305mm) | ◎ 最適 | △ 対応可能 | 専用機推奨 |
チップソー | × 非対応 | ◎ 最適 | チップソー機必須 |
笹刈刃 | ○ 対応 | ○ 対応 | どちらでも可 |
4枚刃 | △ 対応可能 | △ 対応可能 | 手作業推奨 |
コストパフォーマンスの観点では、使用頻度により判断が分かれます。8枚刃のみを使用し、頻繁に研磨を行う場合は専用機の導入メリットが大きくなります。一方、チップソーと8枚刃の両方を使用する場合は、汎用性の高いチップソー研磨機の方が経済的かもしれません。
作業効率と品質を重視する場合は、それぞれの専用機を導入することが理想的です。8枚刃専用機による研磨は、手作業と比較して作業時間を大幅に短縮でき、より均一で高品質な仕上がりを実現できます。チップソー研磨機も同様に、チップソーの研磨においては専用機ならではの精度を発揮します。
まとめ:草刈機8枚刃研ぎ方の要点
最後に記事のポイントをまとめます。
- 草刈機8枚刃の基本的な研ぎ方は平型ヤスリを使用して均等に研磨することである
- 研磨に必要な道具は平型ヤスリ、クランプ、作業台の3つが基本である
- 安全対策として保護メガネと作業用手袋の着用は絶対に必要である
- 8枚刃専用研磨機はグラインダー付きのモデルを選ぶことが効率的である
- 8枚刃の最大のメリットは経済性と研磨による切れ味復活である
- デメリットとして定期的なメンテナンスが必要になることがある
- チップソーとの違いは研磨方法と耐久性にある
- 研磨機使用時は刃の固定と角度設定が最重要ポイントである
- 入角の適切な維持が切れ味と耐久性を左右する
- 中古研磨機選びでは砥石の状態確認が最も重要である
- チップソー研磨機との使い分けは使用する刃の種類で判断する
- 研磨角度は一般的に30〜45度が適切とされている
- 月1〜2回程度の定期研磨により最適な切れ味を維持できる
- 新品の8枚刃を基準として研磨量と角度を決定する
- 研磨後は金属粉の除去と防錆対策が必要である
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://m.youtube.com/watch?v=vVa2mjpw588
- https://www.youtube.com/watch?v=vVa2mjpw588
- https://ameblo.jp/seisyutanukikoubou/entry-12742415259.html
- https://www.youtube.com/watch?v=smGWR5eQrF4
- https://jatrack.co.jp/jtinnovation/2024/06/01/chip-saw-sharpening-guide/
- https://www.youtube.com/watch?v=8S5E3QIsO8I
- https://ameblo.jp/tsubu5563/entry-12684752218.html
- https://ononouki.com/2017/11/20/%E5%85%AB%E6%9E%9A%E5%88%83%EF%BC%88%E8%8D%89%E5%88%88%E6%A9%9F%E7%94%A8%EF%BC%89%E3%81%AE%E7%A0%94%E7%A3%A8/
- https://search.rakuten.co.jp/search/mall/%E7%A0%94%E7%A3%A8%E6%A9%9F+%E5%85%AB%E6%9E%9A%E5%88%83/
- https://www.ruralnet.or.jp/gn/201807/kant_kariba.htm