イセキトラクターの購入を検討している方にとって、正確な価格情報の把握は最重要ポイントです。しかし、イセキの価格表は一般的には販売店を通じて入手するものとされており、個人で簡単に確認できる情報が限られているのが現状です。
本記事では、イセキトラクターの価格表に関する包括的な情報をお届けします。公式価格表の入手方法から、主要シリーズの具体的な価格相場、中古市場での価格動向まで、農機具購入で失敗しないための実践的な知識を網羅的に解説していきます。
この記事のポイント |
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✅ イセキトラクター公式価格表の入手方法と利用条件 |
✅ 主要シリーズ別の新車価格相場(100万円〜800万円台) |
✅ 中古市場での価格動向と適正価格の判断基準 |
✅ 購入時に価格に影響する重要な要素と注意点 |
イセキトラクター価格表の基本情報と入手方法
- イセキトラクター価格表は公式サイトから無料でダウンロード可能
- 価格表の利用には同意が必要で製品仕様変更により価格は変動する
- 主要シリーズの新車価格は100万円から800万円程度が相場
- 小型トラクターのTQシリーズは136万円からスタート
- 中型トラクターのNTシリーズは200万円から600万円程度
- 大型トラクターのTJVシリーズは700万円を超える高額機種
イセキトラクター価格表は公式サイトから無料でダウンロード可能
イセキトラクターの価格表は、井関農機株式会社の公式サイトから無料でダウンロードすることができます。多くの方が販売店に問い合わせなければ価格がわからないと思われがちですが、実際には公式サイト上で価格表が提供されているのです。
価格表にアクセスするためには、まず井関農機の公式サイト(https://i-next.iseki.co.jp/goriyoujyouken.html)にアクセスし、利用条件に同意する必要があります。この手続きは数分程度で完了し、その後すぐに価格表のダウンロードが可能になります。
📊 価格表入手の流れ
ステップ | 内容 | 所要時間 |
---|---|---|
1 | 公式サイトにアクセス | 1分 |
2 | 利用条件を確認・同意 | 2-3分 |
3 | 価格表ダウンロード | 1分 |
4 | PDFファイルの確認 | 5分 |
提供される価格表には、カタログ、取扱説明書、価格表の電子データが含まれており、これらは井関農機が製品情報として正式に提供しているものです。ただし、すべての製品や付属印刷物を網羅するものではないため、詳細な情報が必要な場合は販売店への確認が推奨されています。
価格表の形式はPDFファイルとなっており、パソコンやスマートフォンでの閲覧が可能です。印刷も1部に限り許可されているため、手元に資料として残しておくことができるのも便利なポイントです。
価格表の利用には同意が必要で製品仕様変更により価格は変動する
イセキトラクターの価格表を利用する際には、必ず利用条件への同意が必要となります。これは井関農機が設けている正式な手続きであり、価格表の内容や利用方法について理解した上での使用を求めているものです。
利用条件の中で特に重要なのは、価格表の内容が製品の仕様変更などで予告なく変更される場合があるという点です。農機具は技術革新や法規制の変更により頻繁にアップデートされるため、価格も連動して変動することがあります。
⚠️ 価格表利用時の注意事項
注意ポイント | 詳細 |
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価格変動 | 仕様変更により予告なく価格が変更される可能性 |
情報の新しさ | 発行当時の情報のため、現在と異なる場合がある |
販売店との差異 | 店頭掲示価格と電子データで違いが生じる可能性 |
法令対応 | 製品販売後の法令変更内容は反映されていない場合 |
また、価格表に記載されている価格は**メーカー希望小売価格(税別)**であることも重要なポイントです。実際の販売価格は販売店によって異なる場合があり、値引きやキャンペーンの適用により表示価格よりも安く購入できる可能性もあります。
著作権についても明確に規定されており、無断で他のウェブサイトや印刷媒体に転載することは禁止されています。ただし、お手持ちの製品使用のために1部に限り印刷することは認められているため、個人利用の範囲であれば問題ありません。
主要シリーズの新車価格は100万円から800万円程度が相場
イセキトラクターの新車価格は、機種やシリーズによって100万円から800万円程度と幅広い価格帯に設定されています。この価格差は主にエンジン出力(馬力)、装備内容、機能の違いによるものです。
最もコンパクトなZ15シリーズでは100万円程度からスタートし、中型のNTAシリーズでは250万円から400万円程度、大型のTJVシリーズになると700万円を超える価格設定となっています。これらの価格はロータリーなどの基本アタッチメントを含む場合と含まない場合で大きく変わることも覚えておきましょう。
💰 主要シリーズの価格帯一覧
シリーズ名 | 馬力範囲 | 価格帯(税抜) | 主な特徴 |
---|---|---|---|
Z15 | 15PS | 100-130万円 | 小型・家庭菜園向け |
TQ | 13-17PS | 136-168万円 | コンパクト・操作性重視 |
TM | 16-19PS | 132-178万円 | 中小規模農家向け |
RTS | 18-25PS | 167-256万円 | ロータリ耕うん特化 |
NT/NTA | 25-60PS | 200-600万円 | 中型・多目的 |
TJV | 65-98PS | 741-980万円 | 大型・高性能 |
価格に大きく影響する要素として、エンジン性能、キャビンの有無、自動化機能の搭載状況が挙げられます。例えば、同じ馬力のトラクターでも、エアコン付きキャビンを装備した機種とROPS(転倒時運転者保護構造)のみの機種では、100万円以上の価格差が生じることも珍しくありません。
また、セミクローラーやフルクローラー仕様になると、通常のホイール仕様よりも50万円から100万円程度高くなる傾向があります。これは、クローラー(履帯)の製造コストや技術的複雑さが影響しているためです。
小型トラクターのTQシリーズは136万円からスタート
TQシリーズは、イセキトラクターの中でもコンパクトで使いやすさを重視した小型トラクターのラインナップです。13.5PSから17.5PSまでの出力範囲で、主に家庭菜園や小規模農家での使用を想定して設計されています。
TQシリーズの価格は136万円から168万円程度で設定されており、基本的な装備が充実している割には比較的リーズナブルな価格帯となっています。このシリーズの大きな特徴は、パワーステアリングやポジションコントロールが標準装備されている点です。
🚜 TQシリーズの詳細価格表
型式 | 馬力 | 価格(税抜) | 主な装備 |
---|---|---|---|
TQ13KXAV1 | 13.5PS | 136万円 | 1.1mサイドロータリー付 |
TQ13NK | 13.5PS | 144万円 | トラクタ単体 |
TQ13HX | 13.5PS | 155万円 | ハイクリアランス仕様 |
TQ15LKXAV2 | 15.5PS | 155万円 | 1.2mサイドロータリー付 |
TQ17LKXAV3 | 17.5PS | 168万円 | 1.3mサイドロータリー付 |
TQシリーズの大きな魅力は、初心者や女性でも扱いやすい設計になっている点です。コンパクトなボディサイズながら、スーパーフルターンや自動水平機能といった上位機種並みの機能が搭載されているモデルもあります。
また、セミクローラー仕様のTQ17Cも用意されており、湿田での作業や傾斜地での安定性を重視する農家の方には特に人気があります。セミクローラー仕様の場合、通常価格に加えて約50万円程度のアップとなることが一般的です。
中型トラクターのNTシリーズは200万円から600万円程度
NTシリーズは、イセキトラクターの中でも中型クラスに位置する主力シリーズです。25PSから60PSまでの幅広い出力範囲をカバーしており、一般的な農家での使用に最適な機能と性能を備えています。
このシリーズの価格帯は200万円から600万円程度と幅があり、これは主にエンジン出力と装備内容の違いによるものです。環境性能に優れたクリーンエンジンが搭載されており、燃費効率と省燃費性能を両立しているのが大きな特徴です。
🌱 NTシリーズの価格構成表
型式分類 | 馬力範囲 | 価格帯(税抜) | 主な特徴 |
---|---|---|---|
NT253-283 | 25-28PS | 322-365万円 | エントリーモデル |
NT313-343 | 31-34PS | 395-417万円 | 中間グレード |
NT433-483 | 43-48PS | 507-532万円 | ハイパワーモデル |
NT543-603 | 54-60PS | 555-579万円 | 最上位グレード |
NTシリーズの大きな魅力は、高い燃費効率と省燃費性能です。地球環境に配慮した設計となっており、従来機種と比較して燃料消費量を大幅に削減することができます。これは長期的な運用コストの観点からも大きなメリットとなります。
また、セミクローラー仕様も充実しており、NT253からNT543まで各出力帯でセミクローラーモデルが用意されています。セミクローラー仕様の場合、ホイール仕様と比較して60万円程度の価格アップとなりますが、湿田での作業性や安定性が格段に向上します。
大型トラクターのTJVシリーズは700万円を超える高額機種
TJVシリーズは、イセキトラクターの中でも最上位クラスに位置する大型トラクターです。65PSから98PSまでの高出力エンジンを搭載し、大規模農家や農業法人での使用を想定した本格的な農業機械となっています。
価格帯は741万円から980万円程度と高額になりますが、その分だけ最先端の技術と機能が詰め込まれています。環境性能、作業効率、快適性のすべてにおいて妥協のない設計となっており、プロフェッショナルユースに対応した仕様となっています。
🏭 TJVシリーズの高機能価格表
型式 | 馬力 | 価格(税抜) | 主な装備・機能 |
---|---|---|---|
TJV655ZWXH | 65PS | 741万円 | トラクタ単体 |
TJV755ZWXH | 75PS | 780万円 | 水平制御・外部油圧 |
TJV885ZLWXH | 88PS | 945万円 | 主変速F32・R32 |
TJV985ZLWXH | 98PS | 980万円 | 最上位仕様 |
TJVシリーズの最大の特徴は、DOC+SCRシステムやグリーンモードといった最新の環境技術が搭載されていることです。これらの技術により、排出ガスのクリーン化と燃費効率の向上を同時に実現しています。
また、パワーリニアシフトやスーパーフルターン、オートアクセル、オート4WDなど、作業効率を大幅に向上させる自動化機能が標準装備されています。これらの機能により、オペレーターの疲労軽減と作業精度の向上を実現することができます。
セミクローラー仕様も用意されており、TJV655からTJV985まで各出力帯でセミクローラーモデルが選択可能です。セミクローラー仕様の場合、ホイール仕様よりも約70万円から100万円程度高くなりますが、地面への接地圧を分散できるため、土壌保護と作業安定性の両立が可能になります。
イセキトラクター価格表で知る型式別相場と購入ガイド
- 中古イセキトラクターの価格は新車の3割から8割程度
- 人気シリーズのTAシリーズは中古でも20万円以上の価値
- 購入時は使用時間と整備状態が価格に大きく影響する
- フロントローダーなどアタッチメントで価格は大幅に変動
- 地域差や販売店により同じ型式でも価格に開きがある
- 年式と型式を確認すれば適正価格の判断が可能
- まとめ:イセキトラクター価格表を活用した賢い購入方法
中古イセキトラクターの価格は新車の3割から8割程度
中古イセキトラクターの価格は、新車価格の30%から80%程度で取引されることが一般的です。この価格幅は、使用年数、使用時間、整備状態、人気度などの複数の要因によって決まります。
特に注目すべきは、イセキトラクターの中古市場での価格安定性です。他メーカーと比較して、イセキ製品は中古市場での価値下落が比較的緩やかで、適切にメンテナンスされた機体であれば長期間にわたって安定した価格で取引されています。
📈 中古価格の推移パターン表
経過年数 | 価格率 | 主な要因 | 注意点 |
---|---|---|---|
1-3年 | 70-80% | 初期減価償却 | 保証期間内の場合が多い |
4-7年 | 50-70% | 安定期 | 最もコスパが良い時期 |
8-12年 | 30-50% | 中古主流期 | 整備状態の差が顕著 |
13年以上 | 20-40% | 古機扱い | 部品入手に注意が必要 |
中古市場でも特に人気が高いのは、25PS から 50PS クラスの中型トラクターです。このクラスは最も汎用性が高く、多くの農家での使用に適しているため、中古市場での流通量も多く、選択肢が豊富になっています。
また、キャビン付きの機種はキャビン無し機種よりも10%から20%程度高値で取引される傾向があります。これは、快適性と安全性を重視するユーザーが多いことを反映しており、特にエアコン付きキャビンの機種は更に高値で取引されることが多いです。
海外での需要も中古価格に影響を与えており、特に東南アジア諸国での日本製中古トラクターの需要拡大により、輸出向けの買取価格が上昇している傾向も見られます。
人気シリーズのTAシリーズは中古でも20万円以上の価値
TAシリーズは、イセキトラクターの中でも長年にわたって愛され続けている名機シリーズです。1980年代後半から1990年代前半に製造されたこのシリーズは、現在でも中古市場で20万円以上の価格で取引されており、その耐久性と信頼性の高さを物語っています。
TAシリーズが高い中古価格を維持している理由は、シンプルで頑丈な構造にあります。複雑な電子制御システムが少なく、機械的な構造が中心となっているため、適切なメンテナンスを行えば30年以上の使用にも耐えることができます。
🏆 TAシリーズ中古価格の実例表
型式 | 製造期間 | 馬力 | 中古価格帯 | 人気の理由 |
---|---|---|---|---|
TA210 | 1986-1987 | 21PS | 25-40万円 | コンパクトで扱いやすい |
TA227 | 1990-1994 | 22PS | 30-50万円 | バランスの良い性能 |
TA267 | 1990-1994 | 26PS | 35-60万円 | パワーと燃費のバランス |
TA317 | 1990-1994 | 31PS | 40-70万円 | 中型クラスの定番 |
TAシリーズの中古機を購入する際の注意点として、部品の入手性があります。製造終了から30年以上が経過しているため、一部の部品については入手が困難になっている場合があります。しかし、エンジン部品や駆動系の主要部品については、まだ比較的入手しやすい状況が続いています。
また、TAシリーズは海外でも非常に高い評価を受けており、東南アジアやアフリカ諸国での需要が高いことも価格維持の要因となっています。このため、程度の良いTAシリーズの中古機は、国内だけでなく輸出業者からの引き合いも強く、価格が下がりにくい状況が続いています。
特に、4WD仕様やパワーステアリング付きの機種は、新車価格の40%から60%程度で取引されることも珍しくありません。これは、当時としては最新の装備を搭載していたことと、現在でも十分に実用的な性能を維持していることが理由です。
購入時は使用時間と整備状態が価格に大きく影響する
イセキトラクターの中古機を購入する際、使用時間(アワーメーター)と整備状態が価格に最も大きな影響を与える要素です。一般的に、年間使用時間が100時間程度の標準的な使用であれば、10年経過時点で1,000時間程度が目安となります。
使用時間による価格への影響は非常に大きく、同じ年式の機体でも使用時間の差によって50万円以上の価格差が生じることも珍しくありません。特に1,000時間を超える機体と500時間以下の機体では、買い手の評価が大きく異なります。
⏰ 使用時間別の価格影響度表
使用時間 | 価格影響 | 評価 | 注意点 |
---|---|---|---|
0-300時間 | +20-30% | 極上品 | 極めて状態が良い |
301-600時間 | +10-20% | 上品 | 良好な状態を維持 |
601-1000時間 | 標準 | 良品 | 一般的な使用レベル |
1001-1500時間 | -10-20% | 普通品 | 整備履歴の確認必須 |
1501時間以上 | -20-40% | 要整備品 | 大幅な整備が必要な可能性 |
整備状態については、定期的なメンテナンスの履歴が重要な判断材料となります。オイル交換、フィルター交換、グリースアップなどの基本的なメンテナンスが適切に行われている機体は、高い使用時間であっても良好な状態を維持していることが多いです。
また、保管状況も価格に大きく影響します。屋内保管されていた機体と屋外保管されていた機体では、塗装の劣化状況や金属部品の錆びの進行度に大きな差が生じます。特にキャビン付きの機体の場合、ガラスやシートの状態も価格査定の重要な要素となります。
エンジンの状態については、始動性、排気の色、異音の有無などが主なチェックポイントです。エンジンのオーバーホールが必要な状態の機体は、修理費用として50万円から100万円程度の費用がかかる可能性があるため、購入価格から差し引いて考える必要があります。
フロントローダーなどアタッチメントで価格は大幅に変動
イセキトラクターの価格は、搭載されているアタッチメントによって大幅に変動します。特にフロントローダー、ロータリー、草刈機などの作業機が付属している場合、トラクター単体の価格に比べて50万円から200万円程度の価格アップとなることが一般的です。
フロントローダーは特に価格への影響が大きく、新品で100万円から300万円程度の価格がします。中古でもフロントローダー付きの機体は、ローダー無しの機体と比較して50万円から150万円程度高い価格で取引されています。
🔧 主要アタッチメントの価格影響表
アタッチメント | 新品価格 | 中古価格アップ | 用途 |
---|---|---|---|
フロントローダー | 100-300万円 | 50-150万円 | 荷役作業・除雪 |
ロータリー | 30-80万円 | 15-40万円 | 耕うん作業 |
草刈機 | 20-60万円 | 10-30万円 | 草刈・管理作業 |
代かきハロー | 25-70万円 | 12-35万円 | 代かき作業 |
プラウ | 40-120万円 | 20-60万円 | 反転耕起 |
ロータリーについては、作業幅によって価格が大きく異なります。1.2m幅の小型ロータリーと2.0m幅の大型ロータリーでは、新品価格で50万円以上の差があることも珍しくありません。また、自動水平機能付きロータリーは、標準的なロータリーよりも20万円から30万円程度高くなります。
中古市場では、アタッチメントの状態も価格に大きく影響します。特にロータリーの爪の摩耗状況、ギアボックスの状態、PTO(動力取出装置)の接続部の摩耗などが重要なチェックポイントとなります。
また、メーカー純正品と汎用品では価格差があります。イセキ純正のアタッチメントは品質と耐久性に優れていますが、汎用品と比較して20%から30%程度高い価格設定となっています。中古市場では純正品の方が高く評価される傾向があります。
地域差や販売店により同じ型式でも価格に開きがある
イセキトラクターの価格は、地域や販売店によって同じ型式でも大きな開きが生じることがあります。これは、地域の農業特性、需要と供給のバランス、販売店の経営方針などの要因によるものです。
特に顕著な地域差が見られるのは、北海道と本州の価格差です。北海道では大型トラクターの需要が高く、逆に小型トラクターの需要は相対的に低いため、同じ機種でも価格設定が異なることがあります。また、積雪地域では除雪アタッチメント付きの機体の価格が高くなる傾向があります。
🗾 地域別価格傾向表
地域 | 特徴 | 価格傾向 | 人気機種 |
---|---|---|---|
北海道 | 大規模農業中心 | 大型機高値・小型機安値 | 80PS以上の大型機 |
東北 | 稲作中心 | 中型機人気 | 30-60PSの中型機 |
関東 | 多様な農業形態 | バランス良い価格 | 全般的に安定 |
中部 | 中山間地農業 | 小型機やや高値 | 25PS以下の小型機 |
西日本 | 施設園芸多い | 特殊仕様高値 | セミクローラー仕様 |
販売店による価格差も無視できない要素です。正規ディーラーと中古専門業者では価格設定が異なることが多く、一般的に正規ディーラーの方が10%から20%程度高い価格設定となっています。しかし、正規ディーラーの場合は保証やアフターサービスが充実しているため、総合的なコストパフォーマンスを考慮する必要があります。
また、販売店の在庫状況も価格に影響します。在庫を多く抱えている販売店では価格交渉の余地が大きく、逆に在庫が少ない販売店では強気の価格設定となることがあります。
オークションサイトでの価格も参考になりますが、個人売買特有のリスクがあることも考慮する必要があります。保証がない、整備状況が不明、輸送費用が別途必要などの要因を含めて総合的に判断することが重要です。
年式と型式を確認すれば適正価格の判断が可能
イセキトラクターの適正価格を判断するためには、年式と型式の正確な確認が不可欠です。型式には製造年、エンジン出力、装備内容などの重要な情報が含まれており、これらを理解することで価格の妥当性を判断することができます。
イセキの型式表記は、アルファベットと数字の組み合わせで構成されています。例えば「NT343SUCY」という型式の場合、NTがシリーズ名、343が出力を表し、その後の文字が装備内容を示しています。この型式を正確に読み取ることで、その機体の詳細な仕様を把握することができます。
📋 型式解読と価格判断の手順表
ステップ | 確認項目 | 確認方法 | 価格への影響度 |
---|---|---|---|
1 | シリーズ名 | 型式の先頭文字 | 大(基本価格帯の決定) |
2 | 出力(馬力) | 型式の数字部分 | 大(価格の主要要素) |
3 | 製造年 | 販売年式表で確認 | 中(減価償却の計算) |
4 | 装備内容 | 型式の後続文字 | 中(オプション価格) |
5 | 地域・需要 | 市場調査 | 小(地域補正) |
販売年式表を活用することで、その型式がいつからいつまで製造されていたかを正確に把握することができます。これにより、中古機の減価償却を適切に計算し、現在の適正価格を算出することが可能になります。
また、同一型式でも製造時期による仕様変更がある場合があります。マイナーチェンジや改良により、同じ型式でも年式によって性能や装備が異なることがあるため、詳細な確認が必要です。
価格比較を行う際は、複数の情報源を活用することが重要です。メーカー希望小売価格、中古業者の販売価格、オークション落札価格などを総合的に比較し、適正価格の範囲を把握することができます。
まとめ:イセキトラクター価格表を活用した賢い購入方法
最後に記事のポイントをまとめます。
- イセキトラクター価格表は井関農機公式サイトから無料でダウンロード可能である
- 価格表利用には利用条件への同意が必要で製品仕様変更により価格は変動する
- 新車価格は100万円から800万円程度と機種により大きな価格差がある
- 小型TQシリーズは136万円からと比較的リーズナブルな価格設定である
- 中型NTシリーズは200万円から600万円程度で最も汎用性が高い
- 大型TJVシリーズは700万円を超える高額だが最先端技術を搭載している
- 中古価格は新車の3割から8割程度で年式や状態により大きく変動する
- TAシリーズは製造終了後30年以上経過しても20万円以上の価値を維持している
- 使用時間と整備状態が中古価格に最も大きな影響を与える要素である
- フロントローダーなどアタッチメントにより50万円から200万円の価格変動がある
- 地域差や販売店により同じ型式でも価格に大きな開きが生じることがある
- 年式と型式を正確に確認することで適正価格の判断が可能になる
- 複数の情報源を活用して総合的な価格比較を行うことが重要である
- 新車購入時はエンジン性能と装備内容のバランスを考慮すべきである
- 中古購入時は保証とアフターサービスの有無も価格判断の要素となる
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://products.iseki.co.jp/tractor/
- https://i-next.iseki.co.jp/goriyoujyouken.html
- https://products.iseki.co.jp/
- https://www.iseki.co.jp/support/price-year-research/
- https://www.agurimecha-redt.com/entry/2019/11/13/【2019年度版】『イセキ』の『トラクター』の小売価格を表にしました
- https://agreuse.com/column/20230506/
- https://www.agurimecha-redt.com/entry/2019/04/08/【イセキ】トラクターの販売年式表【2023年最新版】
- https://auctions.yahoo.co.jp/search/search/トラクター%20イセキ/0/
- https://www.agurimecha-redt.com/entry/2019/03/14/【イセキ編】農機具の装備品の用語を簡単に解説!
- https://www.sanyokiki.co.jp/product-guidance/price-infometion